読書日記*まとめて4冊。イタい小説の中のじぶん
小説の中にイタいじぶんをたくさん見つけてしまって、身悶えしながら読み進める。ネットと妄想と嘘と真実と。
この世界のあちこちで生まれてる感情を、見事に言葉にしてくれて、わたしは悶絶し、体感しながら、現実と向き合う。
羞恥心やマウントしたいこころとか、そんなじぶんに気がついて、本を読み終えて、また次のイタいじぶんが笑ってる。
……イタいからこそ、理解できる気持ちがあるってことを笑ってる、わたしの読書記録。
『何者』朝井リョウ(著)
直木賞受賞作。
ネット上のじぶんと、リアル世界でのじぶん。
ネット上のじぶんは仮の姿?、人に見せる姿で、本音は隠して見えないところで吐き出して、がんじがらめになってしまう。
「ああー、イタい」と思わず言ってしまった。
身分を隠して、誰かの批判や指摘をして、吐いた自分の本音。まわりまわって、それはじぶんのイタいところだと感付いて、でもそれを受け入れた時に、はじめてじぶんで歩いていけるんだと思った。
『白ゆき姫殺人事件』湊かなえ(著)
この作品もまたネット上の情報と、人々の話を盛りたいという気もちがイタかった。
巻末の資料と本編の2つに、しおりを挟んで読んだ。
何が真実で、嘘で、誰が正解か?
きっとだれもが被害者で加害者なのかな。
『酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす』酒村ゆっけ、(著)
短編集。
妄想って人を豊かにするんだなあと思った酔っ払い。
いろんな妄想がビールの泡のように、はじけてました。
『総選挙ホテル』桂 望実 (著)
元気になれる感動のお仕事小説、企業再生物語。
ホテルの従業員を総選挙し、落選したら解雇…その中でどう仕事と向き合うのか。
仕事は「やりたい仕事」じゃないと続かない?
そんな思いはもしかして思い込みなのかと考えてしまった。
社会心理学者の社長がいちばん、おもしろい。
そしてイタいかも笑
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