100日後にモデルになるワシ
「新型コロナウイルス」という言葉が日本で頻繁に発信されるようになったのは1月下旬から2月上旬にかけてだった。3月にイベントの自粛要請があり、4月7日に緊急事態宣言。この混乱が始まって、もう半年以上経とうとしている。とても長かったような、あっという間だったような。
自粛要請自体は解除されたが、今もなお自粛前の生活に戻ったとは到底言えない。自粛は粛々と続いているし、違うステージに突入している感じがする。元通りには、ならない、かも、しれない。日々の生活はなんだか靄がかかっているような気がする。
そして何より、感染した人たちが苦しんでいるし、医療従事者の方々は自身も感染リスクがある中、今も身を粉にして働いて下さっている。
でも、マイナスなことばかりではない。
今まで出来なかったことを始められた人もいるし、この状況下だからこそのビジネスを始めたり、家族や恋人など大切な人と多くの時間を過ごせている人もいる。
わたしは自粛期間中に、禁酒したり、ダイエットしたり、自炊したり、オンラインドラマをつくったり、オンライン飲み会をしたり、それなりに過ごしていた。
その中で継続して続けていたものが何かあるかなと考えていたところ、ひとつだけあった。
スムージーである。
InstagramでこそこそとコツコツとUPしていた、毎朝のスムージー生活。実家に帰ったり、家を空けたりした日もあるので、絶対毎日!というわけではないが、ほぼ毎日、野菜や果物を牛乳や豆乳、ヨーグルトと一緒にミキサーにかけて、フレッシュなスムージーを作って飲んだ。
もっとカラフルにしたかったけれど、結局みどり色の葉物をいれるとみどりに浸食されてしまって、色合いがパターン化されてしまうのが難しいところ。スムージーのためだけに毎日高値の野菜や果物を買うのもはばかられたので、後半は同じような具材のスムージーが増えてしまったのだが…それでも毎日生野菜を飲んでいたので調子は良かったし、意外と腹持ちもよく朝ご飯として重宝した。
この毎日のスムージー報告とともに、このハッシュタグをつけていた。
これはもちろん『100日後に死ぬワニ』のパロディである。自分のスムージーインスタを見ていたら「なんだかわたし、ヘルシーライフを売りにしているモデルみたいだなぁ」と思ったのがキッカケで始めた。
そしてまもなく100日目が来る。
今日の投稿で #あと9日
いよいよ10日を切ってしまった。
モデルになど今のところ、いや9日後にももちろんなっていない。なっていないし誰も期待してない。なっていなくても怒る人はいないはず。それでもどこかでドキドキしている。正直自粛期間で太ってないし、むしろ少し痩せたくらい。だけど到底モデルではない。モデルにはいろんなタイプがあるというが、わたしのイメージは
こういうモデル。
モデルちゅうのモデル。
どうにか頑張ってみるか、雰囲気だけでも。衣装だけでも。
残り9日の奇跡を、100日間の軌跡を、信じてみるか。