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禁酒したら痩せた話

関西から関東に来て、あと2ヶ月で2年になる。

最初に住んだのは神奈川県川崎市。3人でシェアハウスをしていた。が、3人とも生活サイクルが違い過ぎてほぼ顔を合わせることがなく、気楽な川崎ライフが始まった。

移り住んで最初の夏。とても暑かった。たまにするランニングの後に飲むビールがこの上なく美味しかった。いつの間にか350mlビール缶6本セットを買い、1日1本飲むという習慣がスタートした。その夏はホラー映画と辛いものにハマった。「SAW」を見ながら、ピリ辛おつまみ、そしてビール。クレイジーな夏だった。

それからはビール党になり、プリン体に怯えながらも「女性は大丈夫だって~」の声を信じて、ほとんどの飲みの場でビール一辺倒を貫いた。しかし、ほぼ毎日飲みはするものの、規定値を越えての飲酒はほぼ無い。慎ましやかな酒飲みである。「適度な飲酒は健康に良い」「酒は百薬の長」などの古くからの謂れを信じ、行動に移していたのだ。

そして先月、ようやく憧れの都内へ引っ越した。同居人が大量に残していったお酒を私が全部引き取った。そこにレモン姿の梅沢富美男さんでお馴染み「こだわり酒場のレモンサワーの素」があって、ビール党である私にとっては邪道であるが、あるから仕方ない。仕方なく飲んだ。飲んだら、美味しかった。あっという間になくなった。次はウイスキー。これはハイボールで飲んだ。仕方なく飲んだ。気付いたら、毎日まぁまぁな量のお酒と、おつまみのお菓子を、そこそこの深夜に腹に入れていた。

が、ある時、仕事が行き詰まったので、禁酒を決めた。過去に禁酒を宣言したのは、覚えている限りではマラソン大会の前だけだ。フルマラソンに臨む1ヶ月前から禁酒した。今回は42.195キロ走るわけではない。身体を酷使するわけではない。しかし、私自身、近頃の酒への溺れと言うか逃げみたいなものを感じてはいた。酒を飲めば眠たくなるし、なんだか良い気分になるし、しばしの現実逃避ができる。それを断たねばならぬと、格好よく言えば自分に鞭を打った形である。

禁酒をして仕事がみるみるうまく行ったわけではないが、目に見える成果として挙げるとするならば、痩せた。理由は簡単。

酒飲まない → おつまみ食べない → 胃がちゃんと休まる → 痩せる

これしかない。痩せるなんて目論見は全くなかったのだから、これは無欲の棚ぼたである。定説すぎてここで書くのも恥ずかしいくらいだが、酒自体よりも、おつまみやお菓子に問題があったのだと、身を持って証明できたことになる。

ちなみに、禁酒はどのくらいの期間やったかというと・・・


5日間。


短いと思うか長いと思うかはあなた次第。


思い返してみると、関東に出てきて、5日間もお酒を飲まなかったことは初めてである。そんな自分を褒めたい。そして、たった5日でも禁酒をすると痩せる。ただそれだけの話。

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