限界まりんの症状解説 発達障害編

限界まりんの発達障害での困りごとを解説します。この解説は取説みたいなもので、知り合いやヘルパーさんに配布しているものです。家の壁にも貼ってあります。


①自閉スペクトラム症(ASD):公式の診断名

(1)コミュニケーションの特徴

・見通しをつけたがる
→見通しが立っていないとパニックや怒りの状態になってしまう。見通しが立たないことや急な予定変更には過剰に厳しく、目の前にいる人に攻撃的な発言をしてしまったり、批判的で理詰めにしてしまったりする。


・具体的な表現でないと理解ができない
→指示語がほとんど理解できないので全て具体的な表現にする必要がある。


・会話量の加減がわからない
→どのくらいの量発言すればいいのかわからないので、具体的に何分話せばいいとか指示されないと黙るか話し続けるかしてしまう。

(2)感覚について

・光過敏
最も困っている。外出時はサングラスと光避けの帽子が必須。光によって疲労や頭痛、帰宅後の全身疼痛など。室内でも明るさによってサングラスを必要とする。可能な限り薄暗い部屋で過ごしている方が調子が良い。来訪者が来ると無理して電気をつけたりカーテンを開けたりするので、暗いままでいいなら申告してほしい。

・聴覚過敏
予期してない突然の物音や話しかけに過剰にびっくりして叫んだりしてしまう。ものすごく些細な音が全て聞こえているので、原因不明の音は何が起きているのか分からなくて恐ろしい気持ちになる。ある程度の音量下では聞き取りが不可能になるので会話を中断する癖がある。睡眠時は覚醒時よりも各段に聴覚過敏が酷くなり、人の歩く音を聞き取って寝ながら悲鳴をあげてしまう。そのことが原因で熟眠ができない。あまりに些細な音で夜間に何度も大声で叫ぶので周辺住宅の人に対する罪悪感が高まり、ストレスの原因になる。特に苦手な音は子どもの声。赤ちゃんの鳴き声や幼児の癇癪はもちろん、喜んでいるときのキャッキャっという音も聞いていると頭痛や吐き気が生じる。児童期の声も苦手で、公園で遊んでいる子どもの声が聞こえると具合が悪くなり、動けなくなることがある。

・身体感覚鈍麻
自分の体に関するほとんどの感覚をあまり感じ取れることができない。疲労、空腹、満腹、尿意、便意、清潔感覚が自覚できる範囲でよく困るもの。全てにおいて、限界になるまで気が付かないので、急に過労で倒れたり人と話してるとき(訪問看護や介護ヘルパーなど)に疲れを感じず人と離れたあとに全身疼痛で動けなくなったり寝込んだりする。掃除などもそうで、調子がいいと思って片付けていると突然動悸や息切れが起こって限界を迎えていることを知って、全身疼痛とともに寝込む。空腹と満腹に関しては、常に何も感じていないせいで12時間近く何も食べなかったり、同じ食事の時間に2日分くらい食べたりする。空腹に関しては食べればいいのであまり問題ではないが、満腹に関しては満腹感がないので美味しいものだとずっと食べてしまったり、目の前にあるものをちょうどいい量でやめられずに完食してしまったりして、あとから急激な胃痛や吐き気で動けなくなる。尿意と便意は自宅にいるときは問題がないが、外出中は結構困るのである程度タイミングを決めて頻繁にトイレに行くようにしている。お腹を壊しているなども気が付きにくいので外出時の急な腹痛で電車の中でトイレがなくて困ることが過去に多発したため、電車やバスの利用に関してトイレが内設されている場合や駅間隔が短い場合を除いてかなり消極的になってしまった。身体に関する清潔感覚が全くなく「自分が汚い」ということを眼で認識できないと把握できない。明らかに汚れていることがわかるときは自分から服を変えることができるが、皮膚や髪が汚れている感じがしないので入浴(シャワー含む)や洗髪にいたらない。歯磨きも同様。汚れが視認できるようになるのはだいたい2-3週間で、妙に毛が抜ける、妙に頭がかゆいなどで判明する。生理期間中もトイレにいくたびにトイレットペーパーで股間を拭っているので汚れているという感覚がなく、生理期間を挟んでも入浴しないことがほとんど。何か特別な目的(温まりたい、腰がいたいなど)があって入浴することはあるが、清潔保持のためではないので洗髪などに至らない。また、身体の洗い方がわからないので、洗髪はできるが体を洗うことができない。入浴した日も清潔保持行為は洗髪のみで、体を洗う頻度は2ヶ月や3ヶ月に1度とか、覚えていない。入浴はレアなので入浴や洗髪をした日は日記に記録している。ほかにも気が付ついていない感覚を感じないことによる問題がある気がするけれど今は自覚がないのでこれから発見していきたい。

(3)常同行動

ストレスを感じたり無理をしていたりすると無意識に手遊びのようなことや体を揺らすなどの行動が出る。疲労度合いの目安になる。

(4)こだわり

「いつも通り」という状態に固執する。自分の中のこだわりに反することに抵抗を示す。こだわりが強いものほど抵抗が激しくなる。なににこだわっているのか把握していないことが多いので、自分のこだわりポイントを探っていきたい。道順にはこだわりがある。いつも同じ道順を通りたい。

②注意欠陥多動症(ADHD):診断書には書かれないが医師から指摘されている(1)思考の多動

頭の中でいろんなことを次々と思いつく。一瞬でかなり多くのことをぱっと思いつく。忘れてしまわないうちに伝えようとして多弁につながる。話が急に変わることがあるのは思考の多動の影響。些細な刺激(視界に映ったものなど)で思考がどんどん溢れてくるので「いきなり忘れる」の原因になりやすい。

(2)多弁

人と会うと話すことが止められなくなる。話すのをやめたいと思っていても何故かずっと話し続けていることもある。どんどん新しいトピックをみつけて話そうとする。後からとても疲労する。

(3)感情の多動

感情がものすごい勢いでいろんなものに変わる。人前ではあまりない。

(4)いきなり忘れる

会話や動作など、いきなり自分が何してたか何を話してたか忘れる。直前まで流暢に話していたことが何の目的で話されているのか忘れて、「今何の話ししてましたか」「何のための応答をしてましたか」など質問することがある。会話の軌道修正が必要になる。

(5)計画の多動

いろんなことをしたがって予定を詰めすぎたりする。「身体感覚鈍麻」と伴って、過労につながりやすい。予定を遂行すること自体は楽しい。楽しくても疲れるのが問題。


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