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読書感想文

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辛口に書評しています。
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#note

そこのみにて光輝く 佐藤 泰志

正直、原作より映画の脚本のがイイっての初めてかも知れない かなり脚本でアレンジしてあったのだなと 小説との良い意味でのギャップを感じた 原作より、映画から受ける 「そこのみにて光輝く」 というこのステキなフレーズが わたしには響いたかな 因みに二作目のタイトルにも惹かれた 『滴る陽のしずくにも』 タイトルだけはかなりグッとくる作家さんだ

夢幻花 東野圭吾

あらゆる点がひとつの線に繋がった時、 ほぉ~っそゆことか、と合点した ちとばかり無理矢理繋げた点もあったが… 人工的に作られる花も珍しくないのかもしれない しかし黄色アサガオなんて全く気づかなかった しかも身を滅ぼす花なんて 主人公は自分の学んでいた事について進む道を思い悩んでいた時 この黄色アサガオと出会い それを取り巻く人間たちが背負っている負の遺産がある事を知り 原発という負の遺産を 自分が引き受けたっていいじゃないかと最後に決断する 原発がゼロになっても原発自体

私の男 桜庭一樹

10年前に読んだ感想なので悪しからず… 先刻映画を鑑賞し、個人的にはそれほどでもなかったのだが 原作を確認してみないことには気が収まらない症候群になっており 取り敢えず読了 モスクワ映画祭?かなんかで浅野忠信、主演男優賞とかもらってたケド ただ、キャストとしてはピッタリだったがね 小説のがまだよいかな どうして映画は過去へと遡るこの小説のように作り上げなかったのだろ…? このほうがまだ理解できるが それでもわたくしは感情移入などできない物語ではある 一番大切な幼少

透明な螺旋 東野圭吾

うむ・・・ 今回は湯川学が出てくる所謂ガリレオシリーズでいいのかな 元々ガリレオシリーズは面白いが昔は短編が多く 長編がを好むわたしとしては以前から物足りなく感じた 今回のお話はさらに最初から犯人わかったし、伏線も読めたし ガリレオシリーズの悪いところ ただそれを補うためか、湯川学の実の母のお話もある 「実の」というのがポイント つか、湯川の親のことなど気にも留めたこともなく 映像化で福山になってしまってから更にこのシリーズは遠ざかった 原作にいない柴崎コウとかなんなん

平凡 角田光代

角田光代さんは数少ないわたしの好きな女流作家のひとりです ドロドロしたのも面白いし、切ないお話も好き 実は平凡が一番難しいと昔から言われる 案外どの家庭にも何かしらの悩みがあったりするわけで、周りを見渡すと確かに何かしらの悩みとかトラブルとかどんな家にもあったりする 母には平凡が一番いいんだよ、と子どもの子から聞かされ続けてきた ただ、人生には大きな決断をする時が幾度となくあり 本当にコレで良かったのか、人生は一度きりなのでやり直しがきかない 自分の選択は正しかったのか

神の子 上 薬丸岳

こうやって振り返ってみると 上巻と下巻を読む間に何冊か別の本を読んでいた わたしらしい 多分図書館で予約していた本が先に入荷したのでまぁいっかと何冊か読んでいたのだろう 感想は下巻で記載したので割愛するが この上巻がめちゃくちゃ面白くて下巻を楽しみにしていたんだ 薬丸岳さんおもしろかったです 最近は全然読んでいないのでまた読んでみます === 本日は姫路と直島の予定〜 だったのだが、終日雨天の為変更〜 予定変更も旅行の醍醐味 備前焼のお店がある備前に 牡蠣おこも食べ

闇に香る嘘 下村敦史

盲目の主人公の語りなので 自分も疑似体験してるようなきになる し、恐怖を覚えた記憶がある 細かい描写は忘れてしまっているが 中国残留孤児の兄が偽物なのかと真相を追う しかしその先には深い愛があり ジーンと感動し読み終えた記憶だけは今も残っている

黒い羽 誉田哲也

誉田哲也といえば、ストロベリーナイトシリーズが有名だが わたくしもご多忙にもれず何冊か読んでいる この作品はホラー小説?とまではいかないが 少しばかりグロい作品 右肩にある瑕が激しい痒みと痛みなんてそれだけでも辛いわ その治療のために訪れた研究施設 前半はワクワクと読み進めていき 危険なナニカがまさかのG・・・だったとは! どうしてもテラフォーマーズを想起してしまうのは 漫画を読んだことがあるものなら仕方なし それなりに面白かったがラストはほぼ印象に残っていない グロイ作

フォルトゥナの瞳 百田尚樹

このお話も好きだった 人の命の長さが見えてしまう そんな話は他の小説だったか漫画だったかでもあった。 頭の上にその人の亡くなる年齢が浮かび上がっている、 とかローソクの炎の大きさなんてのも昔見た気がする  確か漫画かなぁ そんな持っていなくても良さそうな特殊な能力 はうれしくない 主人公は他人がどんどん透けて見えてくると寿命が近いということに気づく そして居ても立っても居られなくなり、 どうにかして助けようとする 助かると主人公には都度痛みが伴う  他人が目の前で亡くなるの

あなたが誰かを殺した 東野圭吾

東野圭吾の殺したシリーズ 殺したシリーズほぼ読んでいるはずだが コレって見たことないな?と調べたら去年出版だった これは読まなくては! と図書館に予約を入れ忘れたころに連絡が来るのが東野圭吾作品 長いと1年後くらいに連絡が来るので本当に忘れたころなのだ ご存じない方のために説明すると どちらかが彼女を殺した 私が彼を殺した という殺したというタイトルがある 今回も殺したとタイトルにあるので混乱したが念のため確認 さらに調べていくと 誰かが私を殺した なんてのもあったが、これ

神の子 下 薬丸岳

もちろん、上下で読んでいるが、 わたしのnoteは振り返り日記のため 過去に遡っている 従い先に下の画像が出ちゃうよね 薬丸岳という作家をこの時期に知り 読んだ中でも一番くらいに面白かった作品かも 特に上巻が面白すぎて一瞬で読めた記憶がある IQ高い人の話って自分とかけ離れてて まさに異次元の世界なので ただ主人公はそんな良い思いばかりではなく かなり複雑な運命だったと 下巻になると確か失速していったような 上巻が面白すぎて期待が高まりすぎたのかもしれない それでも数奇な

虚ろな十字架 東野圭吾

9年前に読んだことなので細かい描写は忘れてしまっているが わたしの中で衝撃的なシーンばかりが頭の中に残っている 東野圭吾お得意の犯罪との向き合い方みたいなところを掘り下げている作品 「手紙」もいい作品だったがこちらも読者に考えさせる 罪を償う手段として死刑が最善なのか、それとも虚ろな十字架を背負い贖罪するのがいいことなのか 死刑のいいところは犯罪者はその後、人を殺せなくなるというようなセリフがあった 確かに殺すのがやめられない人には最善の刑である 個人的には死刑か贖罪かそ

ナオミとカナコ 奥田英朗

わたしの好きな作家の一人に奥田英朗がいる 彼の作品は結構読んだ この、ナオミとカナコは中でも上位に着ける面白さだ わたしは読みやすい小説が好きで 頭の中で描写が容易になる ふたりでカナコの夫を殺害するが 読んでいるこちらも同情してしまい 犯罪を犯しているのだが それが悪いことなのだろうか 現在の法律がそうなだけで人を殺しても良い時もあるのではないか そんな話 ラストも秀逸奥田英朗っぽさがでてる これはドラマにもなり、後に広末涼子と内田有紀が演じていたが、 コレがまたピッタ

夏の騎士 百田尚樹

福岡旅行の飛行機で読んでしまったくらいサラッと読める作品でした。 ここのところ、百田作品が多いですが、実は読んでない作品多いので 図書館だと割と早く届くから、(百田先生図書館でごめんなさい) 立て続けに読んでみてます。 この作品はまあ、読み終わると清々しい気持ちになるって作品。 少年時代のあるある話ですねほっこりします。 カエルの楽園とは180度ですね、笑 わたしはミステリー好きなのでこれは軽かったかな・・ 一応殺人事件もありますが、とても軽い読み物です。 なんだか最近