見出し画像

ヴィーガンとアニマルイーター


コロナ騒動が始まって以来、多くの企業が苦境に立たされ、持ち堪えられない状況に追い込まれているニュースも多々報道されてきた。少し前には牛乳が余っているという話や最近では鶏卵の大手の会社についてのニュースなどもあった。

もちろんコロナの影響もあるだろうし、様々な原因があるのだろうけれど。

個人的に感じているのは、乳製品や卵を摂取しないという生き方を選択し始めた人がこのコロナ期間中に増えたように思う。

以前から、日本にもヴィーガン、ベジタリアン、フルータリアン、不食など様々な食の在り方が紹介され、それに伴い各個人の知識も増え、それぞれに自分に合った食のスタイルを選択できるようになってきたように思う。しかしまだまだ海外の先進国に比べると日本にはベジタリアンやヴィーガン対応のメニューがある飲食店は非常に少なく、ベジサラダと銘打っているのにベーコンが散りばめられていたりするのが現状だ。

私自身、体が動物性のものを欲しないため、牛乳も飲まないし卵も買わない。牛乳に至ってはおそらく体質的に合わないため、小学校の給食では毎回強制的に飲まされた挙句、吐き気に悩まされて午後の授業は脳みそが半分沈没していた。それでも無理やり全員に牛乳を飲ませるというのが昔の学校教育だったのだ。なんとも恐ろしい日本の教育方針。

卵については日本の多くの鶏卵生産がいかに鶏の自由を完全に奪いながら卵を生産させ続けているかを知って以来、虫唾が走るようになり、どうしても食べられなくなってしまった。
もっと早く知っていれば、もっと早く卵をやめていたのにと後悔したが、とにかく1秒でも早く「卵を買わない」ことで意思表明をし、現状が変わるよう祈るしかないと思っていた。
その矢先の先日の大手鶏卵会社経営破綻のニュースだった。

原因は一つではないだろうし、大きな会社が経営破綻に追い込まれたことは、簡単に説明がつくものではないだろう。
しかし、もしかしたら私と同じように、倫理的生産や、消費の在り方、動物を搾取していることへの疑問、そのほか様々な理由により卵を食べることを止めた人が増えた結果の余波ではなかろうかと訝ってしまった。

かつて高級スーパーやオーガニック食材を主体に扱う小売店などでしか手に入らなかったヴィーガン食品、例えば卵不使用のヴィーガンマヨネーズや肉不使用の大豆ミートなどは、今や普通の価格帯のスーパーの棚にも手頃に買える商品がたくさん並んでいる。
その変化のスピードはここ2年、つまりコロナ期間中に加速度的に進んだように感じている。

今はまだ、動物を食べない人の方が特殊のように扱われているかもしれないが、いつの日か動物を食べる人「アニマルイーター」さんたちの方が少数派になる日が来るかもしれない。そのときにはベジタリアンやヴィーガンという言葉は死語になるだろう。

そんな日が、本当に来たのなら、私は個人的にはとても嬉しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?