人前で話すことが苦手な私が、『複業先生』に登録するまでに成長した話
2024年2月6日、東京都荒川区の某中学校にてキャリア教育「校内ハローワーク」の外部講師を務めました。
この記事では、外部講師を務めることになったきっかけ、登壇までに準備したこと、講話の内容、生徒さんたちからの感想などをまとめています。
「校内ハローワーク」とは
荒川区では、すべての中学校で「勤労留学」を実施しています。勤労留学とは5日間にわたるキャリア教育のこと。1日目は「校内ハローワーク」と題して、さまざまな業界で働く社会人の講話を聴いて仕事の内容やその職業に就くために必要な資格、働くことのやりがいなどを学びます。
きっかけ
「校内ハローワーク」に登壇することになったきっかけは、夫からの誘い。それは、産後1ヶ月も経っておらず、里帰り生活中のことでした。
もともとは中学校教員である夫の友人から夫に対してオファーがありました。しかし、夫は大企業に勤めるサラリーマン。夫個人の思いとしては引き受けたくても、立場上、上司を説得したり、承認を得るのに時間を要したりと制限が多い。
一方、比較的融通の利く私。「きゃんまりちゃんのほうが中学生に対して働くことについてイキイキと話せるだろうし、子育て中だからこそ話せることもあるだろうからやってみない?」と夫から背中を押されたんです。
私は、その言葉を受けて「育児をしながら働くママの立場で、都会の中学生に伝えられるものがあれば自分自身にとって代え難い経験になるだろう」と思い、夫の代打でお受けすることを決意しました。
登壇にあたって取り組んだこと
登壇が決まってから登壇当日までの準備期間は、およそ2ヶ月。十分な時間がありました。しかし、当時の私は産後間もない。その上、里帰り生活を終え、ほぼワンオペで1歳児と0歳児を育てる生活へと環境が移行する時期でした。生活リズムを整えるのに必死な状態で、もくもくと集中する時間が確保しづらい。かといって、準備不足で当日を迎えたくない。
そんな状況下で私が思いついたのは「人に頼ること」。以下の2つのことをしました。
グラフィックレポートのセッション受講
はじめに取り組んだのが、スライドの構成を決めること。これは、えりりんさんの力をお借りました。えりりんさんは、思考整理のお手伝いをし、後日その内容を「グラフィックレポート」として納品するサービスを展開されています。
「中学生に対して何を伝えたいのか」「自らの原体験から感じたことをどのように伝えるか」など言語化し、スライドに落とし込める状態にもっていくためのサポートをしてもらいました。
このセッションによって、大まかな構成が見えてきました。
👇セッションについて、もっと詳しく知りたい方はこちらも合わせてご覧ください。
スライド作成のアウトソーシング
構成が定まったら、いざスライドに落とし込んでいく作業です。
「スライドデザインは自分でもできるけど、やらなくてもいいのならやりたい人に頼みたい」という思いがあり、SNSでその思いを発信。すると数名が挙手してくださりました。一人一人とコミュニケーションをとり、最終的にはわかさんにご依頼することに。
自分に苦手なこと、不得意なこと、面倒なこと、誰かに頼みたいことがあることは、誰かにとってのやりがいや喜び、自信、実績になりうることを体感しました。些細な出来事の中で、私は社会の成り立ちを理解できた気がしました。
わかさんは私が用意した構成に基づいて、スライドに落とし込んでくださったのですが、「この専門用語の代わりにこんな言葉を使うと中学生は理解しやすいかも」「こんな表現や流れにするのはどうかな?」と、客観的な意見と提案までしてくれたことでより磨かれた構成になりました。クライアントやディレクターの意見や指示を鵜呑みにするのではなく、提案してくれる。これこそが重宝されるクリエイターなのだと実感しました。
講話
形式
校内ハローワークに登壇されるのは、私含め計8名。メディア、広告代理店、IT、建設、旅行、金融、研究などさまざまな業界で働く外部講師の中から自分が気になる業界や職種の講師を3人選び、講話を聴くスタイルです。
タイトル
広告代理店の仕事について話すだけでなく、仕事選びの仕方や天職の見つけ方を伝えたいという気持ちがあり、このタイトルで講話を進めることにしました。
アジェンダ
講話は全3回実施しました。講話1回につき30分間。構成は自由だったので、このような流れで講話を進行しました。
以下のことを意識して、構成を考えました。
聴き手に「これからどんな話がされるのか」を予め知らせる
講話の結論を匂わせることで最後まで聴きたいと思わせる
具体的な事例を紹介しながら仕事内容を伝える
中学生の皆さんに伝えたかったこと
質疑事項
以下のような、たくさんの質問が飛び交いました。
想像以上に学生さんたちの感性が豊かで、質問の内容に鋭さと、学生の皆さんから次の時代をつくっていく子どもたちに頼もしさを感じました。
生徒からの感想文
後日、中学校から郵送で感想文が届きました。一人一人からのメッセージを読んで、「講師を務めてよかった」と心から思っています。
ここでは、感想の一部をご紹介します。
私のネクストアクション
校内ハローワークを終えた後、私はこの1ヶ月間で3つのアクションを起こしました。
「複業先生」に登録
「キャリア教育の講師を務めて本当によかった」と強く感じた私は、もっとこのような経験を求めて、複業(副業)で先生をしたい人と学校をつなぐ教育特化型の複業案件プラットフォーム「複業先生」に登録しました。
登録して早速、登壇募集の通知が届き、「応募してみたい」という気持ちにさせてもらっています。
現在、未就学児2人のママなので、自分の気持ちだけで突き進むことができず、夫の協力や託児環境が必要です。いざというときに挑戦できる体制を整えていこうと思います!
「職員室革命」のライター募集に応募
「複業先生」を運営する株式会社LX DESIGNのオウンドメディア「職員室革命」でインタビューライティングやイベントレポートを執筆するため、ライター募集に応募しました。
1次の書類選考には通過し、2次選考であるテストライティングを納品したところです。テストライティングのイベントレポート執筆にあたって、実施された「複業先生」の授業を映像で視聴したのですが、ライターとしての私も学びになる内容で、「テストライティングに合格して、『職員室革命』のライターとして活動したい」という気持ちが増しました。
👇ネクストアクションに大きく関わる株式会社LX DESIGNの事業内容については、こちらの記事が参考になりました。合わせてご覧ください。
シーメイト企画運営イベントに応募
現在、私が受講しているオンラインキャリアスクールコミュニティSHElikesでは、SHElikesの受講生が自らの経験や知識をアウトプットできる「お仕事チャレンジ」があります。
人前で自分の経験を話すことに小さな自信が芽生えた私は、トレーニングを重ねるため、そのうちの一つである、シーメイト企画運営イベントに応募しました。
まとめ
応募したライター案件もシーメイト企画運営イベントも選考結果待ちの状態です。どちらも不採用かもしれないけれど、それならそれでいい。挑戦したことこそが私のネクストアクション。
今回の経験は、大きな財産となり、自らの人生を振り返るきっかけになりました。また、子どもたちに負けないように悔いのない人生を自分の足で歩んでいきたいと鼓舞されました。
夫、夫の友人、校長先生、アテンドしてくださった先生、えりりんさん、わかさん…一連の出来事で携わり、支えてくれたすべての方々に感謝しています。