アウェアネス・マッスルを鍛えよう
前回、私たちの本質がワンネスであるということは、自分で自分の体のことを知るために感覚的に体験・観察することが大切だと書きました。
このことは、体だけではなく心も同じです。
心が苦しい時に、客観的な数値を出すようなかたちで診断してもらうことは1つの方法です。
これに対して自分で自分のことを知るというのは、内視鏡を自分に入れて、内視鏡の先端が自分というイメージです。その先端が感覚器官になっていて、そこで感じるイメージです。
実際の方法としては瞑想やマインドフルネスがありますし、私がやっているセラピーもそうです。
フェルトセンスと呼ばれる、今このときに体で感じている感覚をよりどころにして、それをたどっていきながら、気づきにくい自分の思いや本心に気づいていくというやり方です。
そこに気づいていくために大切なのが、今このときに体で感じていることを言葉で表現する、身体で表現する、感覚を表出させていくことです。
思考しないで表現する。
私たちの多くはいつも考え事をしてるので、その癖がつよいために、フェルトセンスを表現することが難しい人は時々います。
特にセラピーの場面では、自分が今抱えている問題について話すことが多いので、その問題に対して感じる感情・感覚を避けたくなるというのもあったりします。
でもセラピーのためではなく、普段から自分の体に意識を向けて今起きていることを観察する。これに慣れていくと、自分の内面が静かになっていきます。
頭の中のセルフトークが少なくなりますから。これは休むことでもあります。
外から帰って手を洗っているときだけとか、お皿を洗っているときだけとか、短い時間からでも始めてみるのはいいかもしれません。
最初は短い時間からマインドフルでいることを意識することで、少しずつアウェアネス・マッスルが鍛えられてきます。