見出し画像

【ついに覚醒!!?】学習症の気がある小2♂と勉強苦手中2♀を見守る叔母の夏休み記録(WEEK3)



1) 何事?

 朝8時。けだるい体を起こして台所に降りると、小2の甥Yがすでに来ていて、算数ドリルを広げて、自分で計算を進めていた。
 
 この時点で結構衝撃だった。まず今まで私が起きるより早めに来ていても私を待つ間は基本遊んでいてドリルを広げていることなんでほぼなかったし、見かねた祖母に「勉強しに来たんだから準備して待ってなさい!」と言われてしぶしぶ教材を広げるも、自分で進める姿なんて一度も見たことがなかった。

 しかもどのページをやっているのかなとの覗くと

「!!!」

 前回「むずい!わかんない!できない!」と泣いて諦めた3桁の計算ページだった。そのページに自分から取り組んでいることも驚きだし、解いた問題は答えも合っている。分からなくて飛ばした問題も、考え方のヒントを伝えると「わかった!」とすんなり進み、あっとゆーまにそのページは終わってしまった。

 驚きつつそのまま見守った。次のページは「かさ」。L(リットル)、dl(デシリットル)の単位問題で、最も苦手な問題の一つだ。
 今日はたまたま調子がよさそうだが、さすがに単位問題はいつも通り手が止まるだろうな、と予想して見守っていたのだが、なんと自分で進め始めた。何かぶつぶつと呟いていると思ったら「これはcmで、mmで、、、」と独り言を言っており、それは2〜3日前に教えた「長さ」の単位計算で「単位が同じものを計算する」という計算ルールをL(リットル)、dl(デシリットル)でも応用しているようだった。
 あっという間にそのページも終わり、ここ数週間見てきた集中力もない諦め癖のついた彼の姿からは本当に信じられないくらい別人だった。本人に「今日どうしたの?この前わかんないって諦めたページ、今日は一人でできちゃったよ?」と聞いても「えーわかんないー」と事の重大さの自覚なし。
何が起きた?

2) 前日の夜

 心当たりはあった。前日の夜に私の旦那さんから聞いていた話だ。
 その日は妹親子も実家で一緒に夜ご飯を食べ、その後にこの前Yの誕生日にあげた「色々券」の中の「一緒にお風呂に入る券」を使って、私の旦那さんがYと30分程お風呂で遊んであげたのだと言う。(私は塾講師のパートで外に出ていた)それが大いに盛り上がったようで、お風呂遊びの後旦那さんが「明日も算数ドリル1P進められたら、もう一回お風呂で遊んであげる」と言うと「じゃあ2P進めたら2回お風呂入れる?」とおかわりを要求してきたようだ(笑)
 それがYにとってはとんでもなく楽しかったのか「一緒にお風呂で遊ぶ券」がとんでもない”人参”となり、今日のやる気につながったようだ。

3) 思ったこと

 今まで「勉強の途中でも拒否し出したら無理にさせない」か「泣いても最後までやらせるべき」なのかで悩んだり、「学習障害の子はまず自信をつけさせるために〜」や「勉強で癇癪を起こしたときの対応方」など色々調べて試行錯誤していたことが、『お風呂で遊ぶ券』に負けたのかと笑ってしまった。
 
 祖母の話では、今までYがやりたいと言ったことをYの心が満たされるまで付き合ってあげる大人がなかなかいなかったのではないか、と言うことだった。Yからお風呂で遊ぼうと誘われたことが祖母も母親も過去何度かあったようなのだが、忙しいから大変だからと早めに切り上げたり流したりしていたようだ。

 まぁそれは分からないが、楽しかった気持ちや満足した気持ちが学習意欲につながり、大きく学習態度を変える結果となったことは大きな驚きと感動だった。

 今日のやる気が一生続いてくれればと願うのだが、おそらく一時的なものでまた日によってはぐずったりすることもあるだろうなと思う。自分の力でできたという達成感だけでも覚えていてほしくてたくさん褒めたが、あの自覚のない感じを考えると水物な気もする。

 引き続き見守っていく。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?