【AI×リアル】番外編 ChatGPT考案のお菓子をBingチャットが評価 他
AIがAIを評価するとどうなるのか?
これまで、AIの回答をリアルとつなげる試みを2度行いました。
今回はこれらの記事をベースとした番外編です。
先日、Bingに3種類の会話スタイルが選択可能となる変更がありました。
この機能を利用してBingに感想を聞いてみます。
Bingに登場した3種類の会話スタイル
2023年3月3日付のBing Blogによると、米Microsoftは、Bing Chatで利用できる会話のスタイルを選択できるよう変更を行いました。
どのような機能なのか
そもそもこれがどのような機能なのか、「厳密」「独創性」「バランス」それぞれに聞いてみます。
回答があったのは、残念ながら「バランス」だけでした。
そのため、回答を比較することはできませんが、各スタイルの名称からイメージする役割という点では、大きく離れていないように感じました。
レシピの感想をBingに聞く
Bingチャットに、 【AI✕リアル】 ChatGPT考案のお菓子 「シュガーコーン」実作 AIの創造性 について、どう思うかを聞いてみます。
「厳密」の回答
主観に基づく意見を述べないところが、「厳密」というボタンから連想するイメージ通りでした。
「独創性」の回答
Bingがチョコレートケーキを提案した、美味しかった、という部分などは、記事には書いていない内容です。事実に基づく回答を求める場合には、向いていないと感じました。
しかし、「独創性」の名称の通り、予想外のアイデアを探しているときなどには活用できそうです。
「バランス」の回答
印象的な部分を抜粋します。
回答の半分程度は要約にあたる内容ですが、驚き、感動、尊敬、という感情を表す言葉が並び、まるで人間のように感じます。
BingチャットがChatGPTに尊敬の念を抱く姿に、ほっこりしました。
結果
「厳密」は回答を控え、
「創造性」は事実と異なる回答を創作、
「バランス」はポジティブな感情を表す言葉が多く並びました。
まるで、3人の別の人と会話をしているような気持ちになり、この機能をとても興味深く感じました。
比較的事実に基づく回答をした「バランス」を結果とした場合、以下の通りでした。
Bingチャットは、ChatGPTが創造性を持ったレシピを考案したことに驚いた
優れたレシピを考案したChatGPTに尊敬の念を抱いた
ネイルの感想をBingに聞く
もうひとつの記事 【AI✕リアル】 ChatGPTがネイル提案 人工知能 vs プロネイリスト についても、どう思うかを聞いてみます。
「厳密」の回答
レシピと同様に、「どう思うか」という問いかけには回答しないようです。
「独創性」の回答
印象的な部分を抜粋します。
好み、素敵、など人間的な回答でした。
レシピの感想とは異なり、書いていないことを創作することはなく、内容を読んだ上での自然な感想のように見えました。
「バランス」の回答
印象的な部分を抜粋します。
面白い、興味深い、驚く、など感情を表現する言葉が並びました。
レシピと同様に、回答の半分程度は要約にあたる内容でした。
結果
「厳密」は回答を控え、
「創造性」は好みという主観的な回答を行い、
「バランス」は記事に関心を示す回答でした。
「独創性」は、比較対象がある記事の内容に対して、「どちらが好き」という回答をした
「独創性」は、プロネイリストのデザインの方が好み
「バランス」は、どちらのデザインが良いということには言及せず、記事に興味を示した
あくまでも、今回の条件下における検証結果であり、常に同様の結果が得られるわけではありません。
まとめ
上記以外にも何度か使用してみましたが、「バランス」と「独創性」が思っていたよりも近い回答になることがあり、「厳密」は、回答が得られないことが多くありました。
この機能は、その人がどのような使い方・聞き方をするかで活用の幅が異なると感じます。
もしかすると、私のこの感想も、使い続けると変わるかもしれません。
また、この記事のキャプチャは数日前のもので、1回のチャットは6ターンまででした。それが、現在は10ターンに拡張されています。
毎日、いや、毎分毎秒でしょうか。変化のスピードが速いことに本当に驚きます。
AIは、すごい人たちが開発している遠い存在ではなく、誰でも気軽に使うことができる、ごく身近な存在になりました。
きっと今年一年だけでも大きな変化が起きるのだと思います。
“当たり前” の形そのものが変わるものも出てくるのではないでしょうか。
時代の変化に立ち会えるこの時を生きていることに、毎日ワクワクしています。