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自己紹介
初めまして、Mariage Creationの有川海渡です。
こちらの記事では、簡単な自己紹介を含めて、こんな経験を経て、こんな思いでお客様の前に立っていると知っていただく機会になれればと考えています。
【経歴】
まずは簡単に経歴をご紹介させてください。
10歳 ポテトサラダをひたすら作り続ける小学生
15歳 漠然と学校給食を作る人になりたいと考える
16歳 夜間高校に通いながら地元の寿司屋さんで仕事を始める
18歳 料理人の道を志すことを決める
19歳 日本料理「なだ万」に入社、大きな影響を受けた親方と出会う
25歳 在フランス日本大使館の料理長に就任
30歳 帰国後、顧問シェフや商品開発などで活動
38歳 「Mariage Creation」を創業
料理の道に歩むキッカケは尊敬する母親が給食を作る仕事をしていた影響と、学校の給食が美味しくて働いてる方も優しかった事でした。
小学生の頃に作ったポテトサラダが家族に好評だったので、良かれと思いひたすら作り続けたのを思い出します。きっと、半世紀分くらいは食べてくれたんじゃないかと思うくらいです(笑)
それから夜間高校に進学し、一緒に暮らす母親と姉のために少しでも働いて家族を助けられたらという気持ちで寿司屋で仕事を始めます。
【料理人としてのこれまで】
1.始まりは地元の寿司屋
少しずつ、少しずつ、基本的な仕込みを覚えていきました。
小さい魚をさばく機会からいただいて、教わった仕事を着実に覚えていく中でやりがいを感じ始めて、
「もっと魚が上手くなりたい」「先輩のように寿司を握りたい」と人の動きや握り方をよく観察していました。
意識的に興味を持ち始めてから、毎日、みんなより少し早く出勤して、
周りがどうしたら動きやすいか?やりやすいか?と、お店の歯車の一つになれるように日々必死に働いていました。
その頃から料理を「面」だけで捉えずに、「実質的な人や食材」に対して常にフォーカスしていました。
17才の頃に店頭で握りをデビューさせていただいて、とても緊張していたのをよく覚えています。
その後もお店で分からないことはほぼない状態にまでなった頃、4年間の夜間学校生活が終わろうとしていました。
2.なだ万という最高の選択
寿司屋の道も考えましたが、しっかり1から日本料理を学びたいという気持ちの方が大きくなっていました。
そんな時、知人を通じて「日本料理なだ万」というお店を紹介され入社を決めました。当時、面接を担当してくれた方が天婦羅の親方だったことから天婦羅を学び始めます。
この出会いが結果的に最高の選択となり、料理人として大きく活かせて来れた事は間違いありません。
ここでの経験や挫折、感じた思いは本当に貴重なものだったのですが、とても書ききれない量なので別の記事にまとめる予定です。ご興味あればぜひご一読ください。
そして、入社して4年が経つ頃…父親のように慕っていた親方が引退宣言をしました。
仕事もやりたいことも頭でイメージしたことが、ようやくできるようになってきた頃でした。
正直、僕にとってのお店にいた理由の大部分を占めていたのは親方の存在だったので、親方がいなくなる事=自分が辞める事にしか考えられませんでした。
そんな思いでいる中、フランス・パリの日本大使館の公邸料理人のお話を頂きました。打診された瞬間に「僕が行く事になるな」と直感して即決し、そこから3ヶ月後に僕はパリへ渡ることになります。
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3.世界で最も弱い公邸料理人
家族や友人に別れを告げて、羽田空港からパリへ出発し、機内の中で読んだ手紙や写真を見て涙がとまらなかった事は今でもよく覚えています。
精神的にも料理人としても世界で最も弱い公邸料理人のシェフなんだと感じながらも、自分自身を鼓舞しながら、また1から積み重ねて行こうと心から誓った瞬間でもありました。
全く未知の環境で、初めてのマルシェに買い物に出て、日本とは陳列の仕方が違う為、見え方も買い方も当時の僕からしたら不慣れで戸惑うことばかりでした。
目の前にあるインゲンすら買えずに相手にされない事があり、挨拶すら満足にできない自分に情けなさを覚えた苦い思い出の最初のマルシェ経験になりました。
買い物から満足にできないところから始まり、日本とは違う食材、手当ての仕方や仕込み方、調理方法を改めて考え直したり…沢山の思い出があるのでこちらも少しずつ別の記事でお伝えできればと考えています。ご興味あればぜひご一読ください。
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フランス、パリのイエナ市場
【帰国してから】
そして任期を満了する頃、ちょうど帰国するタイミングで地方でのお仕事の話があり挑戦させていただくことに。地方でお仕事をすることは、以前から挑戦してみたい事の一つだったので良い機会になりました。
実際に足を運んでみて「食材の新鮮さの質」はとても印象的でした。
魚も野菜も肉も地元に根付いて存在している食材は至る所に点在していて、まるで宝物探しのような感覚に陥りました。
改めて日本での食材の良さや魚のポテンシャルを感じる中で、より料理にした時のバランスや食材の合わせ方は繊細にこだわる事に注力するイメージになりました。
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【そして、Mariage Creationへ】
Mariageは、フランス語においては結婚を指し、ワインと料理で表現として使う事がありますが、意味合いとして美味しさが掛け合わさり、2倍にも3倍にもなった”おいしさ”が「マリアージュ」という言葉での認識もある中で、ここでの”Mariage”は人や土地、空間や場所、関わることにより、それぞれがマリアージュし化学反応を起こし、2倍にも3倍にも幸せや価値をクリエイト(創造して産み出す)していくことをイメージし、名付けました。
具体的には、その場所にある食材を活かして新しい商品や食の提案、海外での飲食業の設立からオペレーションまでの全体的な創業支援、様々な分野で活躍されてる方との料理を通じて表現し、より魅力的に価値を提案していく事を考えています。
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【最後に】
ここまで読んで頂き、心から感謝いたします。
僕自身、このような取り組みも初めての経験ですので、至らぬ点などあると思いますが、温かい目でご覧いただけたら嬉しいです。
(編集:Mariage Creation 平塚由基)