自粛後初復帰公演 (記事最後にアーカイブ動画リンクあり)
2020年6月23日(火)15:00開演
Hakuju New Style Live
〜 今こそ音楽を!弦楽六重奏の喜び
【出演】
ヴァイオリン 尾池亜美、田代裕貴
ヴィオラ 安達真理、多井千洋
チェロ 荒井結、伊東裕
【プログラム】
R.シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」 より “プレリュード”
チャイコフスキー:フィレンツェの思い出 op.70
無事完売御礼で終演いたしました。
自粛後初の、会場にお客さまをお迎えしての復帰公演。
まずは一言、心から幸せでした。
お医者さま監修のガイドラインに沿ったHakuju Hallの見事な対応のお陰で、お客さまにとってもこれ以上ないくらい安心してお聴きいただける空間だったのではないかと思います。
舞台から見ると、まるでコンクールの審査会場のようなお客さま同士のディスタンスでしたが (通常コンクールでは、審査員同士が影響し合わないよう離れて座ることが多いです) 、来てくださった皆さま、マスクやフェイスシード越しでもニコニコわくわくされてる感じが伝わってきて、瞬時に「いつもの」本番の緊張感と高揚感が舞い戻り、音楽への純粋な集中へと導かれていきました。「久々」という感覚さえ忘れて、全信頼を置く素晴らしい仲間たちの響きの波の中で泳いでいると、まるで自分が息をしているのを改めて思い出すような喜びで全身が満ちていきました。
自粛期間中も、音楽は常に私の傍にいてくれました。作曲してみたり、編曲してみたり、宅録してみたり、オンラインレッスンを始めたり、パーソナルな音楽体験をじっくりとサークルのメンバーの皆さまとオンラインで共有してみたり、音楽との新たな関わり合い方を見つけることができ、可能性ややりがいも感じていました。
ただ、演奏家として長年自己鍛錬してきた私たちにとって、本番という目標に向けて練習をして、コンディションを整えて、一発勝負に賭けるというルーティーンは、あまりにも身体に染みついているものです。ある意味、茶道や武道の「道」のようなもので、そのルーティーン自体が私たちの生き方、生き様そのものであったりする訳です。
もちろん今、音楽のあり方、アートのあり方そのものが問われている時だと思います。今だからこそ求められる内容であったり質というものもあると思います。でも、そういうことを語る前に、今はただただ、昨日がシンプルに嬉しい時間だったということをまず、心底噛みしめています。メンバー全員が、在るべき姿でいられた時間というか、当たり前にずっと信じてきた「道」を肯定し、体現できた時間だったと思います。公演実現に向けてご尽力くださった皆さまには、本当に感謝以外の何もありません。
時には、自分が信じてきたものを壊したり改めることも大事だと思います。それは、柔軟にのびのびと前へ進むために。でもそれは、その奥に確固たる信念や愛があってこそできることだと思うのです。むやみやたらと「当たり前」や「慣習」を貫くより、ときに遠回りになったとしても、大事なことを見失わないことの方が、人生にとっては尊いことのように思えてなりません。今回は、音楽を通して、色々な愛に触れられた貴重な機会をいただきました。本当にありがとうございました。
こんなに長々と書いていながらも、実はまだ今の心の中にある感覚をうまく言葉にできないでいます。でも今は逆に、それをそのまま大事に感じていたいと思います。きっと自然と、想いが形となる日が来ると思うので。
最後に、以下、今回のプロジェクトで偉大な力を愛をもって発揮してくれた尾池亜美ちゃんのメッセージを転載します。
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昨日はお陰様で、60席満席のお客様とともに、無事に公演を終えることが出来ました。この度ご来場くださった皆様、ご協力いただいた皆様、そしてメンバーのみんな、本当にありがとうございました。
また、Live配信をご覧いただいた方々には、電波が安定せずに誠に申し訳ありませんでした。それにも関わらずご感想を御寄せ頂いたり、オンライン投げ銭で応援してくださり、感謝申し上げます。白寿ホールさんは今後、配信設備の導入を検討されているそうです!
改めて、こちらでは公演の記録を皆さまとシェアしたいと思います。
この後も一週間程度の期間、オンライン投げ銭という形を取りたいと思っております。頂戴した投げ銭はスタッフさんへの御礼と、出演者への御礼、必要経費をカバーするに至った際には終了致します。
今回の開催や配信あたってご協力くださった方々や出演者に、応援を届けて頂けましたら幸いです。
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