安達真理 - Mari Adachi
個人的な感覚を綴った記事を集めました。
これまでの歩みを綴った記事を集めました。
2021年明けましたね! 色々な価値観や概念を変えていかざるを得なかった2020年。そんな中でも、応援してくださる方々のあたたかいお気持ちのお陰で、音楽を奏で続けることができました。本当にありがとうございました。 自粛生活が明けてから、ありがたいことにたくさんの演奏の機会に恵まれました。そこで感じたこと、また、かけていただいた心の込もったお言葉ひとつひとつが、今年の活動への具体的な指針となり、力となってくれると既に実感となりつつあります。少しずつ形になっていくと思いますの
5月から半年間、月に一度ライブ配信でお送りしていた「大人のためのクリエイティブ教室」ですが、昨日をもって一区切りとさせていただきました。 このアイデアであったりコンセプトは、私のライフワークだと思っているので、これからも大事に育てていきたいと思っております。 バロックから現代曲について、独奏曲からオーケストラについて、そして、今私が音楽家として個人的に考えていることなど、ご参加いただいたメンバーの皆さまと、ざっくりとではありますが、一通り共有することができました。 コロ
先日、新国立劇場で開催されたイギリスの作曲家ブリテン作曲のオペラ「夏の夜の夢」の千秋楽に行ってきました。 気持ちのいい余韻がしばらく続き、終演後に思わず購入したプログラムを読みながら、再びあの世界観に一人静かに浸り直したりしていました。 体内に残る美しい波紋の意味するところ、そして最近感じるアートの在り方について、また、常日頃大事にしている音の「色気」について、まだおぼろげながらも一本の線が繋がったので、少し書いてみようと思います。 まず今回、「夏の夜の夢」という作品に
あの猛暑はどこへいったのかと不思議に思うほど急に秋めいてまいりましたね。そんな秋の夜長にお楽しみいただきたい動画をご紹介いたします! 9月6日に延期公演として第一生命ホールで開催されました、モーツァルト協会例会から、どどん!!と豪華二本立てでお届けします。是非ゆっくりとお楽しみいただけたら嬉しいです。 モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 変ロ長調 K.424 この作品K.424は、ヴァイオリンとヴィオラの二重奏曲という編成の作品の中で、同時期に書かれた
昨日『安達真理 ヴィオラソロリサイタル』が美竹清花さろんにて無事終演いたしました。ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました! 終演後に↓ 自粛期間後初のリサイタル。何気に(笑)、初の無伴奏リサイタルでした。 この演奏会を企画したのは、まだまだ今後の状況が不透明だった7月。お陰さまで今はだいぶ活動が再開されておりますが、昨日用意したプログラムを弾きながら、あの空白となった3ヶ月は、やはり音となって表れたなと感じました。 お客さまももしかしたら今までと違う聴き
お悩み:1stポジションで4の指の音が小さくなってしまいます。 4の指 (左手の小指) は、もともと他の指より単独で使う機会が少なく、短く細く、力の弱い指です。ですので、4の指の音が小さくなってしまうのは、物理的に、当たり前と言えば当たり前の現象です。 質問では「1stポジション」と限定されていますが、おそらく他のポジションでもご苦労されているのではないかと推測します (違ったらコメントなどでお知らせくださいね)。 私自身も、フレーズの中の大事な音だったり長い音符には、4の
以前の記事でも少し触れた『クラシック音楽家のためのセルフマネジメント・ハンドブック』の日本語版が、ついにアルテスパブリッシングより発売となりました! ↑著者のベルンハルト・ケレスさん(左)とベッティーナ・メーネさん(右) お二人とは、インスブルックで働いていた時に親しくなった音楽家の友人の紹介で出会いました。ベルンハルトはウィーン・コンツェルトハウスのCEO兼芸術監督、ベッティーナはドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団のアーティスティック・ディレクター、そしてコンツェ
私は、尺八演奏家の工藤煉山さんと「nostalgia」という作品を提出させていただきました。 公式サイト掲載先 新型コロナウィルスによって活動の自粛が呼びかけられ、実際に表舞台に立つ機会を失ったとき、単にアートとは何かと問い直すだけではなく、こうした切迫した状況においてのアート、音楽の必要性、力について、改めて考えました。そして出た答えは「共有する」「共感する」ことの喜びが人の絆や繋がりを再確認させ、勇気づけるということ。故郷を想い、両親や子供たちを想い、過去や未来を想っ
人生においても楽器演奏においても大事だと思うことは、何かにつまずいたときに、きちんとその根本を見直して立て直すということ。闇雲にもがいていると、本当の問題が見えなくなってしまう場合が多く、同じところを堂々巡りしていては、時間ばかりかかって、なかなか糸口が見えない。何度も繰り返すことで身体に染み込ませる方法は、小さいお子さんには有効だと思うけれど、大人の方は、まず原因を突き止め、しっかりと理論づけて頭で理解することで、あっという間に解決したりする。私は生徒さんにヒアリングをしな
お悩み:私はビオラを担当している女子高校生です。私は一度もビオラを習ったことがなく、自分の演奏に少し自信が無いです。以前、1st 5 人、2nd 4 人、ビオラ 1 人、チェロ 1 人でコンクールに出た際、ビオラとチェロは一人で頑張っているが、特にビオラは音量が足りないと講評に書かれてありました。パートのバランスが悪いということもあるのですが、これは奏者の技術的な問題で解決できるのでしょうか。 早速お答えしようと思うのですが、このケースだと、ご質問者さんがおっしゃられている
お悩み:ドとソのように同じ指を使った和音の音程を上手くとることができません。 【5度とは】 お答えする前に、まず弦楽器の仕組みを簡単にお話しようと思います。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロは、音域は違えど、いずれも4本の弦が張ってあり、それぞれの弦の音程間は「5度」です。 その「5度」というのは、シンプルに言えば、「ド-レ-ミ-ファ-ソ」と5つ音を並べたときの、ドとソの関係です。 例えば、ヴァイオリンの弦は、下から「ソ-レ-ラ-ミ」と調弦をするのですが、ソとレ、レとラ、ラとミ
アルテスパブリッシング代表の木村元さんが書かれた著書、『音楽が本になるとき』を拝読しました。 アルテスパブリッシングは、私が初CD『Winterreise』をリリースした際に、 シューベルトの『冬の旅』について大きなインスピレーションをいただいたこちらの書籍の出版社。 シューベルトの「冬の旅」www.amazon.co.jp6,380円(2020年07月02日 19:19時点 詳しくはこちら)Amazon.co.jpで購入する
2020年6月23日(火)15:00開演 Hakuju New Style Live 〜 今こそ音楽を!弦楽六重奏の喜び 【出演】 ヴァイオリン 尾池亜美、田代裕貴 ヴィオラ 安達真理、多井千洋 チェロ 荒井結、伊東裕 【プログラム】 R.シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」 より “プレリュード” チャイコフスキー:フィレンツェの思い出 op.70 無事完売御礼で終演いたしました。 自粛後初の、会場にお客さまをお迎えしての復帰公演。 まずは一言、心から幸せでした。
自粛生活が始まってから、オンラインレッスンを始めた。以前はなかなか定期的にレッスンをする時間を取れなかったけれど、今は毎週受けてくださる生徒さんも増えた。どうしても、演奏会が希望の多い土日に入ることが多いので、今後どの程度続けていけるかは分からないけれど、せっかくのご縁なので、続けられるだけ続けていけたらと思っている。 相手がプロでもアマチュアでも、教える時のスタンスはあまり変わらない。テクニック的なことも音楽的なことも、スムーズにいっていないところを見つけて、その原因を対
アストル・ピアソラ:「忘却」 (ヴィオラ / ピアノ 安達真理) 忘れることは、ときにやさしい 忘れることは、ときにさびしい でもやっぱり やさしいと思う きっといつか 誰と一緒にいたかも どこにいたかも ぜんぶ忘れてしまう でも 嬉しい 悲しい 愛おしい どんな小さなカケラのような気持ちも 記憶を超えたところで 本来のカタチになって 輝きつづける それは 知らず知らずのうちに 前へ進む チカラとなってる いまも
「謙虚でいること」と、「自分を認め続けないこと」は違う。 芸術は特に「一生勉強」精神が求められる。ある意味正しいと思うし、人によっては、捉え方によっては、苦しく感じる人もいるんじゃないかなと思う。 以前も書いたように、私の夢はヴァイオリンの先生になることだった。 そして今、ありがたいことにこうして演奏でお仕事ができている。小さい頃の夢は、叶えられた。そんな今の自分が感じるやりきった感を、一旦、「ここまでよくやったね」と素直に認めてあげる。そのことではじめて、これからの人