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【仕事のつくり方】フリーアナウンサーの意外な副業体験談【受け身の攻め】
会社員から独立し、フリーランスになって10年以上。
現在はラジオのレギュラーを一本残して仕事は休憩中。
長い休憩の間に見えてきたことなどを振り返っています。
今回のお話はこんな方にオススメです。
・フリーランスの方
・フリーアナウンサーの方
・副業のつくり方の体験談を知りたい方
・経験値の低いことを仕事にする発想
・趣味を仕事にする体験談を知りたい方
1.私がした副業
フリーのアナウンサーになってからその道一本で暮らしてきました。
フリーアナウンサーとしての収入が少ないという理由でそれ以外の仕事をしたことはありません。
会社員になったその日から、数年前から仕事をセーブしている今日までレギュラー番組が途切れたことはありません。
マージンを取られるのも嫌でしたし、仕事を自分でとる自信もあったので事務所に所属したことはありません。
フリーになった時から比較的収入は安定していました。
詳しくはこちら▼
局アナの時の副業といば、
・局外のイベント司会
・結婚式の司会
などでした。
当然会社に許可をもらって行います。
よほどのことがない限り「だめだ!」とは言われません。
さて、フリーランスなのに【副業】って一体どういうことなのかと言いますと。
まず【副業】の意味ですが、本業以外から収入を得ることです。
私の本業はフリーアナウンサーですので、アナウンス技術をいかさない仕事が副業にあたります。
私が行った副業は、
キャラ弁の仕事
です。
キャラ弁とは、キャラクターを模したお弁当のことです。
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お弁当以外のキャラを模した料理は「キャラご飯」といいます。
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これはお弁当ではないからキャラご飯。
2.衝撃の可愛さとの出会い
ある日ネットで、リラックマが卵の布団をかぶって寝ているオムライスを見かけて衝撃を受けました。
か、可愛い!!
早速それを真似して作ったオムライスをブログにアップしました。
人生で初めてのキャラご飯。
さんざんな出来でした。
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もはやリラックマどころか熊なのかどうかも不明。
良くて入院中の具合の悪いコアラというところ。
祖母にはキャラご飯だと認識もされず、リラックマの顔の部分を「ハンバーグ」と言われてしまう始末。
そんな微妙な出来栄えの初めてのキャラご飯投稿をしたブログでは、温かいコメントを沢山いただきました。
3.これは仕事になると思った
ここで何か閃きました。
これ、仕事になるんじゃない?
と。
もちろん「楽しい」の方が先に来てますし、「楽しい」の気持ちが大きくあった上で、です。
楽しいからまた作りたい!
↓
作ったらまたブログに投稿しよう!
↓
Facebookにも投稿しよう!
↓
まだこの地域でキャラ弁関係は賑わっていない
↓
これは仕事につながる
↓
仕事につながる自信があるから、腕を磨く努力をしよう。
少なくとも今すぐキャラご飯を仕事には出来ないから、声をかけてもらうタイミングで副業として取り組もう!
いやいや、発想が飛躍しすぎ!!笑
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その時自分が何をしたかって、ボロボロのリラックマオムライスを作ってブログにアップしただけです。
キャラご飯作りに挑戦したのも初めて。
キャラ弁やキャラご飯の知識0。
今日まで興味すらなかった。
それだけで「キャラ弁の仕事の依頼がくる」と妄想する暴走っぷり。
これが仕事になるという謎の自信。
でも全国的にはキャラ弁やキャラご飯ブームで、たくさんの人たちが可愛いキャラ弁をネットに投稿していました。
しかし地元で私はこの地域の人です、と名乗った上でキャラ弁を投稿している人を見たことがない。
ならば私がやろう。
あの頃は本当に何をするにしても仕事につながる、自力で仕事につなげる自信があったんですよね。
最初に作ったリラックマはさんざんな出来だったのでリベンジを誓いました。
次もリラックマを作り、カレーをかけました。
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今度は入院中のコアラには見えなくて満足。
評判も上々。
味をしめました。
私たちが更新していたブログは地元の企業が運営している地域密着型のブログです。
当時のブログ(殿堂入りしました)について詳しくはこちら▼
さて、私の心には3つの思いがありました。
一つ目
地域を盛り上げるために更新しているブログ。
そのモットーはかえたくないし、地域の人に喜んで見てもらいたい。
二つ目
楽しいからキャラご飯の投稿をしたい。
三つ目
そして誰かの目にとまってキャラご飯系の仕事の依頼を受けたい(出来栄えに自信がないので受け身の姿勢)。
みなさんなら、この3つの気持ちをどれも実現するためにどうしますか?
私はこうしました。
1)地元のご当地キャラを
2)模したキャラご飯を作って
3)ブログとFacebookに投稿する
完璧!
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ネットで調べてみると、その当時の「キャラ弁」というのはお母さんが比較的幼い子供のために作ることが多い印象でした。
私はそういう目的ではなく、キャラ弁(弁当)というよりキャラご飯(弁当ではなく器にのっている)だったので、「大人のキャラご飯」というテーマで作ることにしました。
地元のゆるキャラも結構いるんですよね。
作りやすそうなもの、全国区で知られているご当地アニメキャラなどを模して作りました。
4.仕事の依頼がきた
3〜4種類くらい作ってブログやFacebookに投稿した後でしょうか。
ブログやFacebookを見た人から声がかかりました。
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「この地域で初めてとなるキャラ弁コンテストを考えているので、そのプロデュースをしてもらえませんか?」と。
私の記憶では、あのボロボロのリラックマのオムライスを投稿してから2ヶ月も経っていなかったと思います。
つまりキャラご飯歴2ヶ月弱。
でも私は会社員ではなくフリーランス。
「まだ初めて作ってから2ヶ月も経っていないし、そんなに沢山作っているわけでも可愛く出来るわけでもないので難しいかもしれません。」
……なんて言うわけありません。
やりたい仕事は多少無理があっても即答。
「やりますよ〜!具体的な内容はどういったものですか?」
と返答をしました。
内心、本当にできるのかドキドキでした。
私から見たら全然まだレベルが低くても、声をかけてくれた人からしたら少しは可愛く見えているのかもしれない。
少なくとも仕事を任せてもいいと思っているくらいには。
と、解釈することにしました。
私がこの仕事で行ったことは、
・チラシに載せるための地元のキャラを使ったモデルキャラ弁作り
・キャラ弁コンテストに全国からより多くの人にデジタル応募してもらう仕掛けづくり
・イベント時に開催するキャラ弁教室の講師探し
・イベント時に開催するキャラ弁教室の集客
・キャラ弁コンテスト表彰式の司会(本業)
です。
何日もかけて準備をした大きな文化祭みたいな仕事で本当に楽しかった。
周囲の方にも沢山協力してもらいました。
とても感謝しています。
キャラ弁コンテストに全国から応募してもらうためには私たちがしていた地域密着型のブログだけでは足りなかったので、当時まだ人気があったmixiを使って宣伝しました。
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mixi内のコミュニティでの告知はもちろんしますが、それだけだと不安。
もっと確実に集客したい。
mixiでキャラ弁を作っている人たちを見つけて、コンテストがあるのでよかったら参加してくださいとのメッセージを送りました。
一人一人!
その甲斐あって、全国各地から予想以上の多数の応募をいただきました。
5.受け身の攻めながらも順調に依頼が
キャラ弁コンテストの仕事が終わった直後、今度はキャラ弁監修のお話をいただきました。
先方からは私の名前を全面に出すとの条件でお声がけいただきました。
その当時、全国で初めてコンビニからキャラ弁を販売しました(地域と期間限定なのでこじんまりと)。
お弁当には監修者として、私の顔写真とフルネームのついたシールが貼られました。
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他にも私が講師を務めるキャラ弁教室のお声がけをいただくなど、「受け身の攻め」で副業をこなしました。
時々一緒に本業の仕事をしたりみんなで食事をしたりしていたディレクターからは、
「キャラ弁の仕事なんてどうしたの?
本業、暇なんですか?」
と心配されたので、
「仕事ください」
と言ったら、条件のいいナレーションの仕事をくれました笑
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6.副業その後
思わぬことや自分の好きなことが仕事に繋がることがあります。
例え周囲がしていないことでも開拓すると楽しい。
私の場合は副業に対するつめがあまく「受け身の攻め」のまま「受け身」に転じてしまったため、キャラ弁関係の仕事は数年ほどで途切れてしまいました。
もしも「これは仕事になる!」「副業として続けたい」と思ったものがあれば、積極的に発信して仕事をとっていくのもいいと思います。