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読書記録① 死の棘/島尾敏雄
"女のどろどろしたものの表現が凄い"というような感想をTwitterで見かけて読んでみた。読み進めるにエネルギーがいる本で、読了するまで1ヶ月ほどかかった。疲れ果てて解説は飛ばし読みしたけれど、数年かけて執筆されたと書いてあって、納得した。同じことの繰り返しが延々と綴られてた。
夫の長年の不貞行為が露見して、妻が狂っていくのだけれど、夫婦としての関係は破綻しきってるように思えるのに、離婚にはならないのが不思議だった。今とは感覚が違うのかな。夫も共に狂ったようになるのが苛々した。
妻は精神病院に入院した。最終的な診断名はなんだったんだろうな。何か救いがあるわけでもないし、共感できるわけでもないし、読み返すことがあるかは分からないけど、読み切れて良かったとは思う。魂削って書かれたような一冊だった。