サンダルには春浅し
さすがに6年近くもいっしょに住むと、猫もわたしと思考や行動が似てくるのでしょう。
特に、欠伸をする、あの無防備でお間抜けな猫の顔がわたしにそっくり。大欠伸ができる幸せを噛みしめて、まったりした休日を堪能した昨日でした。
よし、今夜の夜勤もエイエイオー!
サンダルの趾先丸め春浅し
(さんだるの ゆびさきまるめ はるあさし)
季語は「春浅し」です。
春めいてきますと、春らしいサンダルが履きたくなったりするのでしょう。若い娘さんが薄いストッキングの脚にサンダルを履いていましたが、まだまだ寒いです。
キュッと丸められた足趾を目敏く見つける、おばちゃんなわたしでした。でも、丸めると縮める、どっちがいいかなあ。
足裏に蠢く竹の子を見つけ
(あしうらに うごめくたけの こをみつけ )
季語は「竹の子」です。
筍を掘るのが好きだったわたし。父より目でなく足裏に筍を感じるんや!と教えてもらいました。
神経を足の裏に集中させて、しずしずと竹林林を歩いていると、「ん?こいつか!」。
そうすると、まだ土から顔を出していない、柔らかい新筍が見つかります。
美味しいんですよね~。
さっと茹でて、辛子味噌をつけて、白ご飯が進みます。
でも、今では山を手入れする人も減り、山は荒れ放題です。山裾にあった竹は、ズンズン山を登っていき、今では山頂付近にまで勢力図を広げました。
竹はあるが美味しい筍は育たなくなり、竹取物語も過去のものとなりました。
じっくり見るとゾワゾワっとします。蛾との区別がつかないわたしですが、腹がぽってり気味が蛾だと思っています。
蝶の羽ばたきが嵐を起こす、バタフライ効果というものがあります。わたしの声なんて、所詮、小さな紋白蝶の羽ばたき程度のものでしょう。
それでも、羽ばたき続けたいと思います。