【読書記録】型がわかれば「おもしろい小説」は書ける
小説を書くことは、選ばれた、特別な才能がなければできないことだと、勝手に思っていました。YouTubeで著者の動画をみて、本書を読むまでは。
◇ 本の中身
作品の魅力を最大限、引き出してくれる「上達のポイント」をステップ毎に、丁寧に、わかりやすい文章で教えてくれます。
プログラミングとおなじで、作り方を知っていなければ、おもしろい小説は書けない。そんな当たり前のことなのに、いわれるまで考えもしませんでした。自分には書けないと、はなから諦めていれば考えることもありません。
最大の学びは、森沢式「W理論」
登場する人物の幸福度をグラフにしたものになります。
このグラフをつかって、物語をつくります。
「広くてイメージしやすい場所」から、細部にフォーカスしていく。
「感情を書かない」「説明しない」ほかにも小説を書くために必要な技術が惜しみなく解説されています。
◇ 主観
人生は小説のネタになる。
育った環境、経験した感情、関わったひとたち。
どんなに嫌なひとでも、なにかの役にたちます。
私は、現実も虚構とおなじだと、捉えています。特別な感情(好意、嫌悪)は裏返り、現実に投影している感情にも、「思い込みフィルター」がかかります。
人間に関わるドラマは、現実も虚構も、あまり変わりません。どちらの世界も、つくっているのは人間である以上、区別することは難しいのです。
本書を読んでから、世界をみる目がすこし変わりました。小説は書いていないのに、おもしろそうなネタを探すように観察するようになったのです。
いいことなのかは、わかりませんが。
本を読むときも、より細部まで覗きこむようになりました。
できなかったことが、できるようになるのは、気持ちいい。地道に努力をしても報われないかもしれない。けれど、チャレンジしなければ未来は変わらない。
飛鳥新社:2022.7.21
単行本:256ページ
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