見出し画像

シリーズ『食事摂取基準』#2(内容の分類)

本文の構造

食事摂取基準の本文は、大きく「総論」と「各論」に分かれています。
各論は、たんぱく質やビタミンCといった具体的な栄養素についての話で、一般的にイメージされる部分です。

一方総論は、食事摂取基準がどんな存在で、どう使えばいいのか、どう理解すればいいのかといった、土台になることが書かれています。

試験においては両方から出題されており、もちろん内容もつながっています。

今回のシリーズは、より全体を把握するために、総論から見ていきます。

2020年版の目的

前回見た食事摂取基準の定義では、

「健康な個人及び集団を対象として、国民の健康の保持・増進、生活習慣病の予防のために参照するエネルギー及び栄養素の摂取量の基準を示すもの」と書いてありました。

基本骨格はこの通りですが、2020年版では、「目的」の範囲が広がっています。

目的
・国民の健康の保持・増進
・生活習慣病の発症予防及び重症化予防
・高齢者の低栄養予防・フレイル予防

m.基本は、現在の健康状態の維持。加えて、生活習慣病が発生することを防ぐ。一部は、すでに罹っている生活習慣病の重症化を防ぐ。高齢者においては、起こりやすい低栄養とフレイルを防ぐことも視野にいれる。

つまり、健康と疾患の間にあるグレーゾーンも、けっこう対象にしているんだなというイメージ。逆に、「ある疾患の食事療法としては使えない」ということでもあります。(疾患の場合は、その疾患のガイドラインに従う)

関連する問題

30回86番
日本人の食事摂取基準の策定に関する記述である。
(4)生活習慣病の重症化予防は、策定方針に含まれている。
答え 〇

35回85番
日本人の食事摂取基準の基本的事項に関する記述である。
(3)フレイル予防が、策定に考慮されている。
答え 〇

今日も勉強おつかれさまです。
marcy

ここから先は

0字

marcyノートは、国試対策に特化したマガジン(記事集)です。 (このマガジン(有料版)は、2024年9月30日 に終了いたします)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?