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シリーズ『食事摂取基準』#32(活用に関する基本的事項)

測定誤差

どんな食事調査であっても、得られる摂取量には必ず「測定誤差」があります。なかでも「過小申告・過大申告」と「日間変動」は重要な誤差であり、この存在を知っておくことが大切です。

m.どの食事調査法を用いたとしても、食べた量を完璧に把握する方法はない。だから、どんな弱点があるのか、調査方法の限界を知っておくことが大事だよね、という視点。

過小申告・過大申告

食事調査は、多くの場合食べた人の自己申告によって情報を得ます。そのため、この申告時に誤差が出ることが考えられます。具体的には、多く申告してしまう「過大申告」と、少なく申告してしまう「過少申告」です。

m.対象者はわざとやっているとは限らない。無意識に申告誤差を起こす場合もある。

【特徴】
・エネルギー摂取量の過小申告が多い
・肥満度の影響を強く受ける
・(栄養素において)BMI が低い群で過大申告の傾向
・(栄養素において)BMI が高い群で過小申告の傾向

なにより、申告誤差の存在を頭の片隅に置いておくことが大切です(^^

関連する問題
36回146番
食事調査における食事摂取量の変動と誤差に関する記述である。
(5)過小申告の程度は、BMIが低い者ほど大きい。
答え × BMI が低い群で過大申告の傾向がある

32回153番 
集団を対象とした食事調査実施時の誤差に関する記述である。
(5)過小申告の程度は、BMIが大きい者ほど小さい。
答え × BMI が高い群で過小申告の傾向がある

26回101番
生活習慣病予防に関する記述である。
(1)食事調査における過小申告の程度は、肥満度の影響を受ける。
答え 〇

今日も勉強おつかれさまです。
marcy

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