初めての心療内科①
メンタルが原因で休職する条件が、心療内科への通院。
病みがちな人生ではあったけど、心療内科自体に不安があって避けてきた。薬漬けにされそうとか、先生にも相性があるとか。
普段目を逸らしてな気付かないふりをしている傷に向き合わないといけないのも怖かった。
会社の産業医の公式サイトを見ると、復職に向けての医療を前提としているため、以下に当てはまる方をお断りする、との記載があった。
重度のうつ・毒親・双極性障害
心療内科なのに?
生まれてくる前に親を選べないから、うちのような毒親が存在するんだけど…
おそらく復職の障害になるからそれを理由にするのがよくない、専門外ってことなんだろう。
厳しめなんかな…
今弱ってる状態で『貴方もこういうところ直した方がいいですよ?』なんて悪いところを指摘されるとダメージが大きい。
正論も叱咤激励もほしくない。
この時は参っていて、とにかくしばらく何もせず休みたい願望でいっぱいだった。
\さっさと復帰!前向きに!/
というスタンスならキツい。
でも産業医の費用は会社負担。しばらく無収入だし人事の推薦もあり。
不安を感じつつの人生初・心療内科だった。
まずは助手の方(?)とのカウンセリング。
・現在の状況
仕事に集中出来ないほどの落ち込み、突然涙が出る。
・原因
先日の上司の発言、日常のキツイと感じる言葉、マイクロマネージメント。
を伝えて、この段階では特にコメントはなく、あくまで客観的に事実を整理してもらった。
必要なこととはいえあの発言を繰り返すのは、辛いことだった。
しばらく待ってから、担当医の受診。
単刀直入に今の状態を聞かれることはなく、まずは雑談。
『お仕事はデザイナーさんですか。
どんな商品を作っているんですか?』
柔らかな物腰の先生は安心感があり、お子さんが同じ商品を使っているエピソードで和やかに話を広げてくれた。
ガッチガチに構えて引きつっていた私なんて赤子をあやすかのごとく、ものの5分で笑顔になっていた。
プロってすごいな。
そして、私が不安だったのは
上司の一度の発言に対してここまで落ち込んで休職になってしまった事実に対して、否定されるんじゃないかってこと。「あなたの精神も弱い。気にしすぎ」と。
自分のメンタルがもともと人より弱いと自覚しているから。
でも先生は
『皆があなたを悪く言ってるよ。っていうのは、中学生くらいまでなら、たまーにありますけど。
もし自分の上司がそんな子供みたいなこと言う人だったら、ものすごくショックですよ。まず1番に警戒します』
と、おどけた感じで上司ディスりしてくれて、笑ってしまった。さすがに心療内科だから不安に思ってたようなことはないし、私側に寄った発言ではあるだろうけど。
私が気にしすぎなんじゃないか、とこの時までは考えることもあったから、心が少し軽くなった。
最後に、『今までも商品を手にした誰かの幸せを作ってきているはずです。またそういうお仕事ができるように、一緒にがんばりましょう。』
と言葉を掛けてくれて、本当に嬉しかった。
前向きになろうとすること自体しんどい時期だったけど、この言葉には救われた。
デザインが好きで、この仕事をしてた。
本来好きな仕事のはずだったんだ。
寄り添ってもらえたことが嬉しかった。