「3.11」 と わたし vol.2 役場職員っぽくない役場職員になりたい
飯舘村役場 大谷 暁永 さん
震災から10年の節目、
飯舘村に様々な立場から関わる人々が語る
自分自身の10年前と今とこの先の10年。
今日の主人公、役場の若手職員大谷暁永(おおがいあきひさ)さんは飯舘村の出身。
持ち前のノリの良さで、
周囲の空気をいつも一瞬で明るくしてしまいます。
現在は農政係で地元農家さんをサポート。
実際に農地まで足繁く通い、
農家さん一人ひとりの声を丁寧に聞き取ります。
ムードメーカーでいつも笑顔を忘れない彼の根っこにある、
地元飯舘村への強い思いや将来像に迫ります。
地元を離れた経験から、「誇れる村を取り戻したい」
震災当時は高校2年生で高校が休みだったので
飯舘村の自宅で妹とテレビゲームをしていました。
外に出てみると屋根の瓦が落ちてきて
今までの地震とは違うとすぐに感じるほどの揺れでした。
高校卒業後は栃木県の大学へ進学し
4年間を県外で過ごしました。
しかし、地元を離れていても
テレビ、新聞等から入ってくる飯舘村の状況や
知らない専門家が勝手に考える未来予想図などで
良いニュースがほとんどない中で
なぜか悔しい思いをした事を覚えています。
そんな経験からか、いつしか地元に戻りたい。誇れる村を取り戻したい。
そんな思いが芽生え現在は飯舘村役場で働いています。
10年後は、役場職員っぽくない役場職員に
震災から10年を迎え、
これからの10年は挑戦の10年にしたいと思っています。
役場職員という立場に縛られず、何が今必要なのか。
何をすれば村、人のためになるのか。
視野を広く持ち、とにかく動く。
時には論より行動の精神で
何事にも挑戦していきたいと考えています。
そして、10年後は
「どこにでもいる、何でもしている、役場職員っぽくない役場職員」
になれたらいいなと思っています。
自分自身、役場の中の雰囲気に違和感を感じることがあり、
少しでも村民の方が来やすい役場、
特に若い人が来やすい役場にするには
どうしたらいいかと考えた時に
話しやすい職員がいればいいんじゃないかと。
正しいのかは分かりませんが、
そんな役場職員が近くに1人ぐらいいてもいいのかなと。
何かの役には立てるのかなと。
私はその1人になりたいです。
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