見出し画像

「機動戦士ガンダム 水星の魔女」9話感想 株式会社ガンダムのPVに感じたどうしようもない嫌悪感の正体

有料記事になっていますが全文無料で公開しています。

実はシャディクはミオリネに対して本気だったという締めでしたが、前回多少の会話はあったものの唐突にそんなこといわれても共感もなにもできないのですが。もう9話なのですからそういう感情はこれまでのストーリーで少しずつ積み上げていくものだと思うのですが、前回の感想で書いたように近年の視聴者が一つのコンテンツに使う時間や読解力の低下を考えると伏線を張れるのは1話までという認識なのでしょうか。そうであってもさすがにキャラクターに恋愛感情を語らせるには雑すぎる気がします。

話は変わるのですが株式会社ガンダムのプロモーションビデオが相変わらずウケているようです。

ウケているようですが個人的には本編で流れた時もすごく嫌悪感を感じたんですよね。ビデオの雰囲気に漂うような内輪ノリ感が苦手というのもあるのですが、もっと違う部分にあるような気がして随分考えているうちに唐突にそれがわかって、それは尊師マーチぽいからだと思います。

今35歳以上のほとんどの人には説明不要だと思いますが、尊師マーチというのは1995年に地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教が発していた宗教音楽で、教祖である麻原彰晃(本名:松本智津夫)を称える内容となっています。オウム真理教の政治団体が選挙活動を行う際に流され、信者が麻原彰晃の覆面を被ってダンスを踊る姿は不気味そのものでした。地下鉄サリン事件の報道では繰り返しその映像が流されたことで全国のアサハラさん、しょうこさん、しょうごくんが無邪気な子どもたちにからかわれるという迷惑極まりない事態を引き起こしました。事件は現在の東京地下鉄で起こされ、14名の死者のほか多数の被害者を出し、現在も後遺症に苦しむ方がいます。東京の中心で起こされたテロ行為は日本の安全神話を揺るがすものとなりました。また当時盛んに報道されていた統一教会への関心が一気にオウム真理教に移ったことにより、今日の状態になっていることは安倍晋三氏の銃撃事件の報道で語られていることだと思います。

Z世代の人からすれば生まれる前の出来事なのでもしかしたらAメロくらいは聞いたことがあるような気がするけどフルで聞いたことがないという人がいるかもしれませんが、「尊師マーチ」で検索すれば教団が制作したPVや選挙の様子が出てきます。

それで話は戻るのですが、株式会社ガンダムの音楽やダンスがなんとなく尊師マーチに似てるように感じるんですよね。事件当時を知る人からすればオウム真理教への嫌悪感を持つ人もかなりいるでしょうし、私もその一人なので一旦その感情が湧き上がると猛烈に嫌悪感を感じでしまいます。ガンダムの制作スタッフが意識したとは思わないのですが、どうも株式会社ガンダムのPVを楽しむことができません。

もし楽しく読んでいただけたら投げ銭してもらえると嬉しいです。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?