301/50年ぶりに会った中学の同級生
「こんなことってあるんだ!」
先日市の社会福祉協議会が主催する「傾聴ボランティア講座」に出席した。
コロナ禍でボランティア活動自体は停止しているらしいが、
もし再開したらぜひやってみたいことの一つだ。
今年はこれまでなかった実習があるので、それも興味深い。
講座当日。
出席者はグループ分け何されていて、指示通りのグループに入る。
私はBグループ。
4人のうちすでに二人は来ていて、対角線に座っていたので空いている席に座った。
私の脇は30代ぐらいの女性。
そして向かいの席は同年代か少し年上と思われる女性。
もう一人は欠席のようだった。
私の前に座っている女性。
どこかで会ったことがあるような?
でも、どこで?
そんなことを思いながら自己紹介。
彼女の名前を聞いてますます
「ん?」
もしかしてこの人、中学1年の時の同級生?
でも住んでいる市も違うし、なんてったって50年も経っているわけだし?
私の頭の中はプチパニック。
それが決定的になったのは講義がひと段落して休憩になった時。
彼女から
「〇〇さんだよね?」
あぁ、きてしまった。
そうです。
私です。
中学生の時はずっといじめられていた。
原因は色々あるだろうが、とにかくいじめられていた。
思い出したくないから、中学校の思い出は「0」
だから友達も「0」
なのに彼女は私の前に何事もなかったように突然現れた。
とはいえ彼女からいじめを受けたわけではないので、
「同級生がそこにいた」というだけのこと。
お話もお互いの今を話して、差し障りのない中学の頃の話をした。
帰り際もそれ以上ではなかったので、ほっとして家路についた。
私が育ったのは今住んでいるところから二つほど北に行った市。
聞けばそちらからこちらに移り住んでいる人が多いという。
「私を知っている人なんていないよ!」
と、安穏と暮らしているけれど、どうやらそうでもないらしい。
意外なところで昔のことがひょっこり顔を出さないとも限らない。
ここでちょっと気を引き締めて、緊張感を持たねば…。
と、その日だけ思って、次の日にはすっかり忘れていた。