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『リタとマッサン』読書感想文

『リタとマッサン』読み終えました😃

この前に読んだ『ヒゲのウヰスキー誕生す』は竹鶴政孝の生涯を描いたものでしたが、こちらは妻のリタが主役。事実に基づいたフィクションだから、小説ですね。

物語はリタとマッサンがスコットランドで出会うところからスタート。
周囲の反対を押しきって結婚し、リタが来日。ウイスキー造り一筋のマッサン(政孝)を支え続けた姿が描かれてます。

…と書くと「三歩下がって」という言葉を思い浮かべるかもしれませんが、決してそんなことはないんですよね。
自分の意思で伴侶を選び、遠い国へやってきて、ときには英語やピアノの教師として経済的にも夫を支えます。夫の愚痴を聞いたり、そっと背中を押したり。「リタがいなかったら、マッサンは日本でのウイスキー造りを諦めてたかもしれない」と感じたくらいです。

実際のリタも、控えめだけど芯が強い女性だったそう。家事も女中任せにせず、お手製の漬物やイカの塩辛などは日本人も驚くほどの味だったとか。写真を見ても、知性や美しさが伝わってきます。
本好きだったり健康に自信がない部分は私自身とも重なり、親しみを感じましたよ。

実子に恵まれず跡取りの心配をしたり、自身の最期を覚悟して政孝に後妻をもらうよう勧めたり。
リタは64歳で病没しますが、その後18年生きた政孝は男やもめを通したそう。お互いに愛し愛された夫妻だったのが伝わってきました。

次に読むのは『アンのゆりかご』。翻訳家、村岡花子の生涯をお孫さんが描いた本です。花子が翻訳した『赤毛のアン』にはスコットランドゆかりの人たちも出てくるんですよ。
楽しみながら読みますね😊

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