ふとんがふっとんだときにどういう風に吹っ飛んだら一番絵面的に面白いか考える大会①
開催です。
「ふとんがふっとんだ」というおやじギャグ。もう長いこと使い古されて界隈では殿堂入りを果たし、昨今ではおもしろいとかおもしろくないとかそういう次元で議論するギャグではなくなっているような気がしますね。
さて、そんな「ふとんがふっとんだ」。いざシチュエーションを想像したとき、皆さんはどのような場面を想像するでしょうか。
布団のどのパーツが吹っ飛びましたか?
どんなふうに吹っ飛びましたか?
どのくらいの高さ、どのくらいの勢いで吹っ飛んだでしょうか?
皆々様の思い描く、「ふとんがふっとんだ」シチュエーションがあることかと思います。
やはり、決めるべきではないでしょうか。
“最強”とも呼べる「ふとんがふっとんだ」シチュエーションを。
そんなわけで、本日はわたくし間貫頓馬が考えた「ふとんがふっとんだ」シチュエーションの中から、どのシチュエーションが一番面白いかを決めていきたいと思います。
【ふとんがふっとんだシチュエーション一覧】
①掛け布団が風に攫われて吹っ飛んだ
②枕の裏側が突如爆発して吹っ飛んだ
③寝袋の穴からジェットが噴出して水平方向に吹っ飛んだ
④マットレスの消失
①掛け布団が風に攫われて吹っ飛んだ
まずひとつめ。
王道とも呼べるシチュエーションから参ります。
場所はベランダ。雲ひとつない青空のもと、洗い立てのシーツとともに薄手の掛け布団が風に靡いている。
布団を干した本人は、リビングから窓越しにその様子を一瞥した。それから午後の面白くもないテレビ番組に目線を戻し、ひとくち煎餅をかじり、今晩の夕食のメニューに想いを馳せる。
昼下がりのゆるりとしたひと時。事件など起ころうはずもないその雰囲気。
しかし、突如それは起こった。
一陣の風がベランダに吹き込む。
ガタ、と窓が揺れた音につられて、リビングの人影がそちらに目を向けた瞬間だった。
掛け布団が、吹っ飛んだ。
風に攫われ、空へ高く舞い上がる掛け布団。薄手で軽い素材のそれは重力など知ったことかというような様子でふわりふわりと飛んでいき、
––そして、とうとう見えなくなってしまった。
終
普通。
なんなら日常的にありそう。共感度は高いのかもしれませんが面白さでいうのであれば別にそうでもない印象です。
「ふとんがふっとんだ」と言われてこの映像が出されたらちいかわのウサギみたいなリアクションを取るしかなくなると思います。「フゥーン?」以上のリアクションを出せる自信がありません。普通オブ普通。マジでただ布団が吹っ飛んだだけですね。
言葉を言葉通りに受け取る素直さが美徳とされることもありますが、今回の場合はそうも言ってられないようです。
次は意外性を求めてシチュエーションを考えてみましょう。
②枕の裏側が突如爆発して吹っ飛んだ
枕だって布団の一種です。
“枕”という変化球と“爆発”というどう転んでも面白くなる神の要素を掛け合わせてみました。間違いなく勝ち確のはず。ではシチュエーションを思い描いていきましょう。
ドン、ともバン、とも言い表せないが、とにかく異常な大きな音が自分の耳をつんざいた。
背後から聞こえたそれに驚いて、勢いよく振り返る。ベッドしか置いていないはずのそこから、どうして爆発音のようなものが聞こえたのだろう。
視界に収めた、見慣れた自分のベッド。
しかし、明らかに異常な点があった。あったはずの枕がなくなっていたことと、もうひとつ。
枕があった位置。そのちょうど真上にあたる天井のあたりに、穴が開いていた。
ぴったり枕の形に開いた、穴が。
穴からぱらぱらと落ちる天井だったものの残骸を眺めながら、混乱する頭で何が起きたのかを考える。爆発音。無くなった枕。天井に開いた穴。
導き出される答えはひとつ。
枕が爆発して吹っ飛んだ。
なぜか突然枕が爆発しそのパワーで天井へ向けて吹っ飛んだ。まるでロケットの発射のように。
理由はわからないが、そういうことが起きたらしい。
天井の穴はまだ残骸をぱらぱらと落とし続けている。自分ははぁ、と大きなため息をついた。
ここ、賃貸なんだけど、どうしようかな。
終
迷惑。というか事故。
意外性は満点ですが、室内で急に爆発なんてされたら迷惑以外の何ものでもありませんね。“枕が爆発して天井をぶち破る”という発想は面白かったんじゃないかとは思いますが、これが許されるのはギャグ漫画の世界だけな気がします。
でも絵面的には面白いので先程の①よりは断然こちらの方が良いんじゃないかなと思います。そもそも「爆発」というギャグで使えば十分面白い要素を持ち込んでいるのでそりゃあ多少は面白くなりますよね。
総括としては、絵面的には面白いけど実際に起こるとただの事故なのでちょっと微妙かな、といったところでしょうか。
というわけで次は縦じゃなくて横に吹っ飛ばしてみましょう。そして布団も枕ではなく寝袋に。寝袋も広義で見れば布団ですからね。なんら問題はありません。意外性を求め続けましょう。
と、続けて書こうと思ったのですが、長くなってしまったので今日はここまでとさせていただきます。③と④に関してはまた次回書いていきます。
もしよかったら、皆さんの考える「ふとんがふっとんだときにどういう風に吹っ飛んだら一番絵面的に面白いか」の案もお聞かせください。
あと何かの奇跡が起きて誰かが実際にやってみてくれないかなって考えています。物好きな専門家さんとかいらっしゃらないだろうか。チャレンジお待ちしております。
そんな感じで、今日はここまでです。
明日もたくさんくだらないことを考えて生きていきたいですね。
以上、間貫頓馬でした。
その②へつづく。