「大根おろし」のもっとかっこいい名称を考える
わかりやすいことは良いことですが、それはそれとしてもっと何かあるんじゃないのというお話。
秋刀魚の季節でしたね。
残念ながら、秋真っ盛りと言うにはもう随分と冷え込んでしまいました。秋刀魚も栗も焼き芋も食べないまま秋が終わろうとしています。なんという度し難いことでしょう。もはや日本の四季は春夏秋冬ならぬ初夏夏初冬冬くらいの勢いです。
なので、せめてもの抵抗として
今から秋を代表する食べ物の
横に添えてある食べ物の話をします。
皆様ご存知「大根おろし」。
その名の通り、大根をすりおろしたものです。カテゴリ的には“薬味”とするのが正しいですかね。
名前も見た目もシンプル。しかしそれゆえに活躍の場は幅広く、肉に添えられ魚に添えられ、果てには鍋の主役ともいえる位置にさえ鎮座しています。みぞれ鍋美味しいですよね。
話は少し逸れまして。
「もみじおろし」ってあるじゃないですか。
正直言いますと、あれにんじんのすりおろしたヤツだと思ってました。違うんですね。大根に鷹の爪とか唐辛子とか、そういうものを詰めてすりおろしたものが「もみじおろし」なんだそうです。
でもですよ、言ってしまえばそれだけなわけです。
ただ大根に唐辛子を詰めてすりおろしたものが、ちょっと赤っぽく辛めに仕上がっただけの大根おろしが、「もみじおろし」なんてオシャレな名前で呼ばれているわけです。
じゃあ「大根おろし」だってもっとオシャレな名前にしたってよくないですか?
考えましょう。「もみじおろし」に負けない、粋でオシャレな「大根おろし」の別名を。
というわけで以下が即興で出した案になります。
【大根おろしの別名案】
①おぼろおろし
②MONOおろし
③ みぞれ(みぞれおろし)
順番に見ていきましょう。
①おぼろおろし
「おぼろ豆腐」から着想を得た「おぼろおろし」なんてのはどうでしょうか。
細かくすりおろされた大根の欠片の数々が、おぼろ月夜のもやもやとした空の様子に見えなくもない。こともない? ……こともない、かもしれない。正直ちょっと無理して見ないとそうは見えないかもしれない。ごめんなさいこじつけました。
あと「おぼろおろし」って言いづらいですね。「オボボボボシ」とかなって下手すれば地上で溺れるやもしれません。よってボツ。
次に行きましょう。
②MONOおろし
大根といえば白! 白といえば消しゴム! 消しゴムといえばMONO! 横文字! オシャレ! これは良いんじゃないでしょうか!
と思ったけど普通に商品名なので厳しいですね。“大根をすりおろしたもの”じゃなくて“MONOをすりおろしたもの”に本質が変わりそうですし。
それもうただの消しカスでは? よってボツ。
書いている現在非常に眠くて文章がよくわからないことになっていますが、頑張って終わりまで走り抜けます。あとひとつお付き合いください。
③ みぞれ(みぞれおろし)
いや、あるじゃん。
オシャレなやつあるじゃん。
これは私が考えたのではなく、もとからある大根おろしの呼称です。
「みぞれ」って鍋に限ったネーミングかと思っていましたが、通常の大根おろしもこう呼ぶことがあるそうです。
“和”の響きを感じさせる、大根おろしの特徴を非常によく言い表したとても良い別名だと思います。「みぞれおろし」。素敵ですね。
やはり昔から現代に至るまで使われている言葉は、それだけ長い間使われている理由があるのですね。これ以上ないほど「大根おろし」によく似合う呼称だと思います。
はい、というわけで。
優勝は「みぞれおろし」です。
灯台下暗し、青い鳥の童話のような結末となりました。答えは最初から近くにあったんだね。私には見えていなかっただけで。はい、なんかいい話っぽくまとめられましたね。よかった。
というわけで、今回はここまで。
今年こそはみぞれ鍋を作って食べようと思いました。まずは土鍋を買うことから始めます。寒くなってきましたので、温かいものを食べて体調など崩さないようにしていきましょうね。
以上、間貫頓馬でした。