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まじめという型にはめられたくなかった

最近流行りのMBTI診断が、入社してすぐ同期の間で流行った。MBTI診断とは、複数の質問を通して自分の性格を16タイプのうち、どれに当てはまるか診断してくれるものだ。同期の子で、その人を見ただけで相手のMBTIタイプを当てられる子がいて、研修中はその話題で持ちきりだった。

私も、就活のときにその診断をやったことがある。あくまで自己分析の参考程度にと思い、色々試していた。でも正直、今はその診断が苦手だ。世の中沢山の人間がいるのに、たった16タイプに分かれているなんて変な話だ。それに、あなたはこのタイプですよ〜と言われてしまうと、何か人生の分岐点において自分はこういう性格だからやめといた方がいいかな…と諦めるきっかけになってしまうかもしれない。こんなこと考える自分って面倒なやつだなと思うけど、たった何十問かの質問で自分の全てをわかったつもりにならないでほしい。

第一印象は重要だ、という話はよく聞く。私はよく「まじめだね〜」と言われることが多い。確かに私はまじめかもしれない。でもまじめだと決めつけられることは嬉しくない。「まじめ」という型に、勝手に入れられている気がしてしまうからだ。本当はおしゃべり好きだったりのんびりだったり腹黒い自分もいるのに、たった10分程度の自己紹介のプレゼンを見ただけで、あなたはこういう人だからここの部署があってますよ、と決めつけられるが嫌だった。研修中、同期が居眠りしている中で一生懸命資格の勉強を頑張っていても、自分が「まじめ」という型に一度入れられてしまうと、自分の希望ではなく会社が決めた、私の「まじめ」という型に合わせた部署に配属される。逆に居眠りしていても、要領が良くて相手の懐に入るのが上手なコミュ力おばけな子は、どこへ行ってもやっていけると見兼ねて希望通りの部署に配属された。会社っていうのはそういう風にできているのだな、と実感した。

私はたった3ヶ月の研修で、会社とかそういう堅苦しい組織で働くのが合わないと感じてしまった。平日ど真ん中に開催される飲み会も、暗黙の了解で行かなければならない休日の集まりも、私にとってはなんの興味も湧かなかった。これ以上、働くために自分をすり減らしたくなかった。こんな自分でも、自分がやりたいことをやれて、生きてる実感を感じながら働ける場所にいつか巡り合えるといいなと願っている。

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