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人間たるもの

今月の〈観る会〉はジャン・ユスターシュ映画祭より『わるい仲間/サンタクロースの眼は青い』を。両作ともに人間の不在を描きつつも、登場する主な人物らは総じて人間らしく´ ´ ´ 映し出される。ある種のデカダンスに支配された都市と個人主義の誤謬、そして浮遊する人々一一

Les mauvaises fréquentations (1964)

その切り取り方は秀逸で、アノニマスな視線は相互に行き来する。殊に『サンタクロース一』においては自らを閉じ込める意味でのクローズが主題のひとつとして据えられている。この行為が外界に向けたアプローチであることも、都市において´ ´ ´ 引き裂かれる個人という文脈で捉えることが出来よう。

Le père Noël a les yeux bleus (1966)

人間の不在一一 とは言いつつも、内と外とに分かたれし我々の、その断面を繋ぎ留めんと八苦する様こそ"人間"に相応しいのではなかろうか。「大体人間というものは、空想と実際との食い違い・・・・の中に気息奄々として暮すところの儚い生物にすぎないものだ」としたのは安吾。痛みは痛みで堪えるのである。

すごい(すごい)

おわり

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