今月読んだ本 『人の好き嫌いなんていい加減なものよ。ー他人に振り回されないためのTomy流処世術ー』 精神科医Tomy
先月発売されたばかりの精神科医Tomyさんの本。
Tomyさんは、楽な生き方について書いている人気コラムニストでもあります。
ゲイであることも思いっきりオープンにしていて、文章はいわゆる一般でよく言われているところの〝オネエ言葉〟。文字も大きく、大事なところにはラインまで引いてあります。心理的にも視覚的にも非常に読みやすい作りになってます。
精神科医でコラムニストというだけでもすごいんですが、キラキラお目目&青ヒゲ&白衣をまとったイラストをアイコンに使用してしまうそのタレント性。膝を打つ思いでした。
イラストだけで「ゲイの精神科医でチャーミングな人」「なんか話しやすそう」というのが伝わるし、魅せ方やキャラの立たせ方が見事。すべて自己プロデュースだったら相当な やり手ですよね( ゚д゚)
さすが人の心のプロだと思いますが、戦略的な いやらしさなどは皆無で「だってこれがアテクシだも〜ん」とでも言ってるよう。
そう、Tomyさん一人称は「アテクシ」です(笑)
本書は、16歳〜59歳の幅広い年齢層の男女から寄せられた様々なお悩みに、Tomy流「振り回されないための4つのテクニック」を提示しながら回答していく本です。
①枠組み設定 (ルールを事前に示して、守れなかった場合のペナルティを決めておく)
②距離をとる
③自分のペースを作る
④自分のストレスを軽減する
といった4つのテクニックがあるのですが、冒頭ではこれらをさらに細分化して詳しく説明しています。
では、具体的にどんな事例が収められているのか並べてみました。
ケース1 過干渉な親 17歳男性
ケース2 放任主義な親 16歳女性
ケース3 仕事を認めない親 21歳男性
ケース4 恋愛相手を認めない親 23歳女性
ケース5 アルバイト中の自分を認めない親 29歳女性
ケース6 親の介護 46歳女性
ケース7 死別した親 41歳男性
ケース8 小さい子供 33歳女性
ケース9 思春期の子供 45歳女性
ケース10 素行の悪い友人と付き合う息子 50歳男性
ケース11 すぐ仕事を辞める息子 59歳女性
ケース12 言葉の暴力を振るう息子 48歳女性
ケース13 次に会う日程が決まらない 22歳女性
ケース14 彼の気持ちが見えない 22歳女性
ケース15 LINEの既読スルーが多い 24歳女性
ケース16 彼と話し合いができない 30歳女性
ケース17 一方的に決めてしまう彼 30歳女性
ケース18 同棲してからうまくいかない 31歳女性
ケース19 結婚してくれない彼 30歳女性
ケース20 イケメンで調子の良い彼 19歳女性
ケース21 全く家事をしない夫 40歳女性
ケース22 浮気癖のある夫 46歳女性
ケース23 小言が止まらない妻 39歳男性
ケース24 教育方針が合わない妻 48歳男性
ケース25 感情的すぎる妻 38歳男性
ケース26 金銭感覚が合わない妻 52歳男性
ケース27 仕事優先の夫 31歳女性
ケース28 親戚付き合いをしたがる夫 40歳女性
ケース29 話し合いに応じない夫 55歳女性
ケース30 体型をからかう夫 42歳女性
ケース31 働くのを拒否する妻 44歳男性
ケース32 気まぐれで指示が変わる上司 28歳女性
ケース33 全否定する上司 33歳男性
ケース34 仕事を押し付ける上司 29歳男性
ケース35 そりが合わない上司 30歳女性
ケース36 人の悪口ばかり言う同僚 44歳女性
ケース37 優秀で評価の高い同僚 30歳男性
ケース38 突然無視を始めた同僚 45歳女性
ケース39 すぐに泣き出す部下 37歳男性
ケース40 同僚とつるんで指示に従わない部下 53歳男性
ケース41 すぐに辞めたいと言う部下 40歳女性
ケース42 マウンティングしてくる友人 25歳女性
ケース43 愚痴ばかり言う友人 31歳女性
ケース44 自分勝手な友人 22歳男性
ケース45 SNSでキラキラしている友人 20歳女性
ケース46 首を突っ込んでくる友人 49歳女性
ケース47 依存してくる友人 21歳女性
ケース48 ダメ出しする友人 51歳女性
ケース49 ネガティブすぎる友人 19歳男性
ケース50 意識高い系友人 28歳男性
ケース51 冷たいママ友 39歳女性
ケース52 他人の目が気になる 16歳女性
ケース53 ネガティブな自分 25歳男性
ケース54 つい他人の悪口を言ってしまう 18歳女性
ケース55 寂しさに弱い自分 17歳女性
ケース56 やることがないと不安 40歳女性
ケース57 先が不安でたまらない自分 17歳男性
ケース58 自分のやりたいことがわからない 29歳男性
本当にみんな色んな悩みを抱えてるんですね・・・。
これだけあったら、自分の悩みに近いものも見つかるんじゃないでしょうか。
身近な人にこそ分かってほしいことはあるし、逆に距離をとりたくても毎日顔合わせる相手の場合、どのように距離をとればいいのか分からない、、、などなど、人間関係の悩みはなかなか尽きないもの。
そこを精神科医としてアドバイスするわけです。会ったこともない相談者や、相談者にとっての悩ましい相手の性格をよく見抜いておられる。これも現場での数えきれない経験がモノを言うのでしょう。
「こういう人は聴覚から情報を入れるより視覚から情報を入れてもらうようにしたほうが冷静に考えてくれることもあるわ」なんていう、かなり具体的なアドバイスが出てくることもあります。
そして面白いのは、この一冊の中に真逆の立場から寄せられた意見が同時に掲載されてることですよね。
過干渉な親に悩む子もいれば、放任主義過ぎて親の愛情を感じられない子もいる。
小言がうるさい妻に悩んでいるご主人へのアドバイスもあれば、話し合いに応じてくれない夫にどう接したら良いか悩んでいる妻へアドバイスすることもある。
これはもう、全方向に対応ってことか!
はい!
といった感じで、人間関係に疲れてる人、あるいは自分自身に振り回されて疲弊している人にもオススメの本です。ぜひご一読を!
この本の出版を記念したオンライントークショーもあるみたいですよ。
ちなみに私は、ネットで見かけた「他人ってガッカリさせていいのよ」という言葉でとても楽になりました。
本を読む気力もないという方は、まずTwitterから覗いてみても良いのではないでしょうか(^-^)
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