だれか。
だれかが、誰かのことを考えて、その誰かもまた別の誰かのことを考えて、そうやって世界が回っているんだって、さいきんすごく思う。
私が誰かのことを考えていても、その誰かが私の事かんがえているかどうかなんてその人にしか分からない。そんなことは分かりきっていると言うのに、そういう人のことばかり考えてしまう。
考えたところで、私はただ私の思考がどこか結論に行き着くわけではない。
それは逃げに近い。現実に対する逃避。
私には何もできない。そのことが露呈するだけ。ほんとうに、なにも出来ないのだ。余計なことばかり考えて、でもそれは私が考えたくてやっているだけ。誰のため、と思っているその気持ちすべて、すでにエゴ。
それでも地球は、そういう、私みたいな面倒くさい人間を乗せて動いている不思議。わたしがこの地球から降りない限り、地球は私のことをおろすことはできなくて、まあなんということでしょう。私は地球のことを束縛することが出来ている。
なんて、なにもかも何を言っているか分からないでしょう。私も分からないわ。わかりっこないの。せかいのすべて。分かったら苦労しないし、とっくに生きるのに飽きている。これだから苦しくて楽しくて、嗚呼、人生。生活もできない私はひたすらに考えて、いまをたのしんでいるだけ。
目の前の誰かのことを助けたくて、ってそれを繰り返して、じゃああなたは? わたしは?
私を幸せにできていないのに、幸せに出来るはずがないのだということも、私のことを幸せにしてくれる人を幸せにしないと他の誰かのことを幸せになんて出来ないと言うことを、かんがえて、それでも目の前の誰かが、あなたが、わたしが、まだ眠れないのを、今の私は、ただじっと、心の目で見ている。