店は舞台、主役は誰だ?
朝、もうすぐ高校受験の息子と親子げんかする妻の声で心臓が止まりそうになりながら目覚める森です。
受験まで1ヶ月を切ったのに、隙あらばゲームをする息子。
最近は常に家の空気がぴりぴりどころかビリビリです。
それでも正月は家族一緒に過ごしましたが、6人家族中4人がAB型の森家は家にいてもやることがバラバラ。
もうまとめ上げるのは諦めてます(笑)
ただ、それぞれがもつ家族への思いが「いざ」というときに一丸になれば良い。
家族もそうですが、FISHMANも同じ。緊急事態宣言が再び発令されて「いざ」というタイミングに直面しています。
より一層個々の能力を結集し、店全体で一丸となっていくべき状況の中、スタッフたちには「店に所属する」という認識を超え、もう一歩先のステップに進んでほしいと思っています。
自分に半信半疑なスタッフたち
現在、株式会社 絶好調の方に接客やチームビルディングのコンサルをしていただいている中で、年末に主要メンバーと直接話す機会を設けました。
これまでのFISHMANの“人に厳しいルール”の中で働いてきた「忍耐力」と、同時に店への「愛」を持って働いてくれているスタッフたち。
でも今、僕が気になっているのは、スタッフたちがどこか自分に「半信半疑」な部分。各々が個性やスキルを持っているのに、それを「押さえ込んでしまっている」ところです。
覚悟につながる最後の一歩
例えば、パロマグリルの時代から10年以上働いてくれているベテランスタッフ。
長くいるぶん経験もあり、ホールから厨房まで店全体の運営をよく理解してくれています。
誰よりも優しいし、店への愛着もある。
でも、僕が彼女に責任ある仕事をまかせようとするとき、
「私にできるわけない」
どうしてもその考えに行き着いてしまうようです。
これは「ワンマン」でやってきた僕の影響でもある。
「社長に意見を言っても受け入れてもらえない」
ベテランスタッフだからこその長年の経験と蓄積が、仕事を担う覚悟につながる「最後の一歩」に届かない状態をつくってしまったのかもしれません。
強みで「属する」を超える
一度根付いてしまった考えをすぐに修正するのは難しいと思います。
だから僕は今、彼女自身の「強み」で一歩先に進んでほしいと考えています。
彼女がもつ強みとは、「野菜」への知識と人一倍のこだわりです。
「野菜ソムリエ」の資格をもち、田舎育ちでいつも「旬の野菜」を食べて育ってきたという彼女は、「それぞれの野菜が一番活きる季節」をちゃんと理解しています。
休みの日でさえ糸島の農家に自ら足を運び、自分の野菜へのこだわりや知識を「深掘り」しています。
FISHMANで現在提供しているのも、農家さんから直接買い取った「旬の野菜」です。
極端な話、農家さんとつながっていて「仕入れ」や「卸」もできるなら、自分で『八百屋』をしながらFISHMANで働いてくれてもいいんです。
店に「属している」だけじゃなく、FISHMANで「セルフブランディング」をする。
店は舞台、一人ひとりが主役なんです。
そういう働き方をスタッフたちには遠慮なくやってほしい。
自分のスキルを形にする中で結果的に、店での自分の「あり方」に自信をもってくれると良いです。
次回ももうちょっと、FISHMANで働く「人」の話をします。
失敗なんて気にせず、店で「実験」を繰り返してほしいという話です。