スプーン大嫌いベビーの離乳食
息子の離乳食が始まって3ヶ月。いまだ断固としてスプーンから食べない。
スプーンを差し出すと口を真一文字に結んで、てこでも開けない。無理にこじ開けるのもどうかと思うので、最近はこちらもすぐあきらめる。
代わりにスプーンを使わないものを食べてもらおうと、これまで試行錯誤を続けてきたので、その変遷を記録しておく。
◆野菜・果物系
にんじん、ブロッコリー、大根、さつまいも、かぼちゃ、ピーマン、玉ねぎ…とにかく冷蔵庫にあるあらゆる野菜を蒸して与えてみた。
スティック状になるものは食べやすいらしく、手で握って少しずつ齧ってくれる。かぼちゃは柔らかすぎて、握るとたちまちペーストになってしまい食べづらそう。
にんじん、大根、ブロッコリーの芯がお気に入りの様子。ブロッコリーのふさふさした方は、触り心地が気に食わないのか、口に触れると「ゲッ」と露骨に嫌な顔をするのでおもしろい笑
果物は生のものをスティック状にして齧ってもらう。バナナはぬるぬるしてつかめないので、つぶしておやきにしたり、きなこをまぶしたりする。キウイをあげたら酸っぱかったらしく、リアクションが可愛かった。
◆炭水化物系
お米がとにかく悩みの種。離乳食初期のお粥を手づかみ状にするのは至難の業で、一度片栗粉を混ぜて焼いてみたことがあるが、手で掴めるほど片栗粉を入れると、もはや片栗粉の味しかせず不味い。
最近になって軟飯を親指サイズに丸めた小さなおにぎりを食べられるようになった。そのままだとベタつくので、青のりやきな粉、納豆パウダーを周りにまぶしてあげる。
ただ、おにぎりは絶望的に汚れるのであげる方も覚悟が必要。平日の慌ただしい朝、やわらかいご飯つぶまみれの手で、頭をぽりぽりし始めた時は白目になった笑
一番あげやすいのはパン。ホームベーカリーで赤ちゃん用に塩と砂糖を極限まで減らした食パンを焼いている。
そこに、野菜のポタージュやトマトソース、しらすをペーストにしたものなど、手づかみできないものを塗り付けて食べさせる。パンを齧ると、自動的に色んな栄養が口に入る仕組みである。本人は毎日違うものが塗りたくられていることに気付いているのだろうか・・。
ちなみに赤ちゃん用のパンは大人が食べると風味がなく、パサついて美味しくないので、フレンチトーストにして食べている。
◆タンパク質系
もっぱら鶏ひき肉をハンバーグにするか、魚のミンチをハンバーグにするかでタンパク質を取らせている。
本当はとろみをつけて野菜やおかゆと合わせれば、作りやすいし食べさせやすいのだけれど、スプーン食べが出来ないとこのスタイルは成り立たない。
ひき肉や魚ミンチだけだと、歯なしベビーには硬すぎるので、玉ねぎのみじん切りと豆腐を混ぜて、米粉か片栗粉をつなぎにしている。数々の失敗作を生み出し、最近ようやく適度な硬さが分かってきた。
あとは簡単に卵焼きをよく出す。シラスをまぜたり、野菜のみじん切りを混ぜたりして、焼きあがったものを細長くスティック状に切って出す。硬さが無いのですぐに木っ端みじんになってしまうけれど、作るのも簡単で栄養も取れるのでめげずに出している。
◆水分摂取系
シリコンの小さなカップで毎食麦茶を飲ませている。麦茶は大人用の麦茶を水ですこし薄めたものをあげている。
積極的にカップに口を突っ込んで飲んでくれるのは10回に2回くらい。たいていの場合、口を付ける前に手を突っ込むので、フィンガーボウルと化している。
それでも、毎日繰り返しているうちに、少しずつコップ飲みのポーズを取れることが多くなってきた。一口飲むだけで全身びしょぬれになるので、後片付けは大変だけれど。
正直、保育園に行く前と仕事終わりで疲れている時に、このスタイルで離乳食をあげるのは心身ともに辛いものがある。作るのにもあげるのにも時間がかかるし、市販の離乳食は手づかみできないし。スプーンでサクッと大人があげられたらどんなに楽だろうと思う時もある。
でも、先日の9ヶ月健診で小児科の先生に、「スプーンが嫌という子は割といる。そこですぐに手づかみに切り替えたのは大正解。食事は楽しいものという気持ちを育ててあげて欲しい。片付けが大変だろうに、お母さん偉いです!」と励まされてすごく報われた気持ちになった。
食べなくてもいい。手でぐちゃぐちゃするだけでもいい。とにかく色んな食材に触れてもらいながら、食べる楽しさを知ってもらおう。
母と子の離乳食奮闘記は続く…。