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lahainanoon
いかなる教育も逆境の及ぶことなし。(ディスレーリ)
【考えるヒント】
私たちの日常は、それほど生命を危険にさらしてはいない。新型コロナウイルスの蔓延などは、日常を非日常に変え、非日常を日常化してしまうほどの脅威をもたらしたが、それでも、私たちの日常に死への恐怖が蔓延したわけではなかった。いたって普通の精神状態で過ごせたはずだ。だから、私たちの神経は、それほど自分自身に向かうことはなかったし、ない。
しかし、そんな日常が、危機に瀕したら、私たちは、圧倒的に自分自身に神経を向け、この事態をどうしたら乗り越えられるかと必死になるはずだ。まさに、逆境に陥った時、人は、圧倒的に考え、学び、そして、実行し、逆境をどうにかしようともがく。そして、その経験を修羅場と名付けて、記憶にとどめ、その修羅場を乗り越えた力を信じていくのだ。
修羅場をくぐり抜けた人間が、圧倒的に力強いのは、どんな逆境でも負けない自信を持つからだ。どんな教育よりも、逆境が圧倒的に効果的なのは、自信の持ち方が、自分の生命と直結しているからだ。だから、私たちは、いつでも命を懸けて生きて行くことだ。それしか、自分自身を成長させることはない。命を懸けて日々を生きることだ。
【考えるヒント・今日の言霊】
2021年5月6日(木)
VOL.5192
作者:中土井鉄信(合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表)