大人としての自覚と職業倫理の欠如が体罰を招くのではないか(なぜ体罰なくならない? 柔道技の教諭、研修の後すぐに 朝日新聞デジタル 10月18日)
今回の事件を知って、またか!と思った。常軌を逸した体罰をする教師が後を絶たない。ルール違反をした生徒に対して、ルール違反以上に罰してしまった教師は、自分がどのようなミッションのある職業についているのか、全く理解していない。教師という職業がどういうミッションなのか。ここを再教育することだ。
教師という職業のミッションとは、子どもを一人前の大人にするということだ。ここを忘れていけないのだ。だとすれば、子どもに大人としてのルールを教えなければいけないし、大人としてどういう風にふるまうのかを教えなければならない。その教師が、このような振舞いをしてしまうのだ。
研修をやるやらないの話ではない。まずは、教師という自覚、大人という自覚を持っているかだ。なんのために教師になったのか。ここをしっかり考えることだ。
また、今回の事件では、体罰での処分が以前ある教師なのだから、学校長も把握し、体罰について、念押しをし、しっかり監督するべきだったように思う。報道のような暢気なコメント(「体罰的なことは一切聞いてない。生徒に対してこまかな接し方ができる先生だった」)では、管理責任が問われるのではないか。学校を預かる身として無責任のように思うがどうであろうか。
【教育記事から教育を考える】
2020年10月30日(金) VOL.690
作者:中土井鉄信
(教育コンサルタント・合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表)