早い時期に小さな変化に気づけば、やがて訪れる大きな変化にうまく適応出来る。 (スペンサー・ジョンソン)
【考えるヒント】
昔、私の住んでいた横浜の下町には、夕方になると、お豆腐売りが、ラッパのようなものを吹きながら、お豆腐を売りに歩いていた。夜になるとチャルメラを吹きながら、屋台や車でラーメン屋さんがやってきていた。牛乳の配達も、プラッシーの配達もあった。御用聞きがお酒やお醤油やお米の注文を聞いて、配達してくれていた。しかし、いつしか気が付いたら、それらのサービスは、どんどん消えていっていた。時代が変わったということだ。
しかし、それらが全くなくなってしまったかというとそうではない。形を変えて、今もしっかり残っている。それが、アマゾンを代表とする通販のような商売だ。原理はそれほど昔と変わらないが、テクノロジーが変わっただけだ。そして、風情も。便利なものは、その本質を変えずに、形態を変えて、残るのだろう。
私たちは、目の前にある風景をボーっと眺めて、日常を送っているが、その風景に、ある意味を感じ取って、その意味を実社会に生かす人たちもいるのだ。小さな変化に気づいて、大きな変化を察知しようとする人たちがいるのだ。出来るならば、私たちも、小さな変化に気づけるようになりたい。そして、その小さな変化を私たちの小さな生活の中で有益に使っていければと思う。大きな変化のすぐ前に小さな変化があるのだから。
【考えるヒント・今日の言霊】
2021年11月16日(火)
VOL.5330
作者:中土井鉄信(合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ 代表)