自然物としての人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていない。(司馬遼太郎)
【考えるヒント】
人間という動物は、虎のように、単独行動を取ることが非常に難しい。だからと言って、群れをなして生きくというようなこともなかなか出来ない。遠くから客観的に見れば、群れをなしているように見えるが、近くから見れば、個々バラバラに見える。そして、単独行動をしているようにも見えるが、そのような行動が一生続くことはない。本当に連帯することも出来なければ、孤立することも出来ない。それが、人間だ。
だから、私たちは、時と場所に応じて、自分の態度を決定する必要がある。何かに縛られて、その通りに出来るような回路がないからだ。決まった行動をある条件下でいつもできるというわけではないからだ。意志が存在し、その意志が私たちの態度を決定してしまうからだ。
私たちは、意識的に、自分の態度を決定しよう。孤立の必要がある時にはその態度で、連帯する必要がある時にはその態度を選択することだ。孤立にも連帯にも完全に従えないのだから。
【考えるヒント・今日の言霊】
2021年10月18日(月)
VOL.5309
作者:中土井鉄信(合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ 代表)