間違わない限り、教訓は、中々自分のものにはならない。
過(あや)まれるを改むる善の、これより大きなる無し。(慈円)
【考えるヒント】
人間は、間違う動物だ。考え方も行動も、状況に適切に対応出来ない時がある。しかし人間は、間違うことを運命づけられているのに、間違ったことに対して、素直にそれを認めようとはしないところがある。自分の見栄とプライドと傷つきたくない気持ちが、間違いを認めようとはしないのだ。
だから、間違いを素直に認めることは、人間にとって、非常に重要なのだ。間違いを認めるということは、自分の考え方や行動を修正出来るチャンスを得たことになるからだ。間違いを認め、間違わないような修正を得られれば、それだけ自分の幅が広がり、次の機会では、間違う確率が圧倒的に低くなる。いわば、間違いは、人生を生きていく上での資源になっていくのだ。
間違いを認めよう。そして、その間違いから教訓を見つけ出そう。間違わない限り、教訓は、中々自分のものにはならない。そのチャンスが間違うことの中にあるのだ。だからこそ、間違いを大切にすることだ。
【考えるヒント・今日の言霊】
2021年2月18日(木)VOL.5137
作者:中土井鉄信(合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表)