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温情を働かせて、何を守りたいのか?(わいせつ免職教諭を匿名発表 教委、生徒に聞き取りせず 朝日新聞1月13日)

県教委は、誰を守るために、温情的な対処をしたのだろうか。記事によれば、憶測並びに一般的な情報をもって、免職職員を匿名にしている。被害者とは話をしているわけでもなく、県警に申し出たというその職員の言を確認することもなく、その職員が自分から申し出たことを一つの温情の理由にしているようだ。教育長は明確に応えていないのだ。免職職員が事の次第を明確に自分から語っていないのか。それよりも、教育委員会が聞き取り調査をしていないのか。記者の質問「どこであったのか」、「教え子なのか」に、明確に応えないのは、どうしてなのか。もし、仮にその職員が黙秘したのなら、これは大きな問題だし、それを教育委員会が聞き取っていないとすれば、この教師の犯罪をあまりにも軽く考えている。ひどい話だ。

そして、解せないのが、副教育長の記者会見だ。記者からの質問に副教育長は明確に応えていないのだ。免職職員が事の次第を明確に自分から語っていないのか。それよりも、教育委員会が聞き取り調査をしていないのか。記者の質問「どこであったのか」、「教え子なのか」に、明確に応えないのは、どうしてなのか。もし、仮にその職員が黙秘したのなら、これは大きな問題だし、それを教育委員会が聞き取っていないとすれば、この教師の犯罪をあまりにも軽く考えている。ひどい話だ。てもらうべきだ。教育委員会が守らなければならないのは、免職職員の将来でも校長の体面でも、教育委員会でもない。次の犠牲者を出さないことなのだ。そのための処分なのだ。このことを忘れてはいけない。

教育委員会の無責任気質がここでも出ているのだ。教職員としてやってはいけないことをしてしまった以上、それ相応の責任をしっかりとってもらうべきだ。教育委員会が守らなければならないのは、免職職員の将来でも校長の体面でも、教育委員会でもない。次の犠牲者を出さないことなのだ。そのための処分なのだ。このことを忘れてはいけない。

【教育記事から教育を考える】
2021年1月15日(金) VOL.695
作者:中土井鉄信
(教育コンサルタント・合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表)

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