人生を面白くするかどうかは、その人生を生きている自分自身でしか決定されない。
面白きこともなき世を面白く住みなすものは心なりけり(高杉 晋作)
高杉晋作の辞世の句と言っても、これを完成させたのは最期をみとった野村望東尼だが、高杉の人生を見て、彼の心持ちを付け足したように感じるのは私だけだろうか。人生を面白くするかどうかは、その人生を生きている自分自身でしか決定されない。高杉晋作の人生は波乱万丈で、信念に基づいた行動で歴史上に名を残したが、果たして彼の心の中に渦巻いていたものは何だったんだろう。
徳川幕府の強大さ、長州藩の非力さを前にして、彼は何をどう変えようと行動したのだろうか。このどう考えたかが、それこそ、心をどう使って考えたのだろうか。面白いことをいっちょやってやろうじゃないかと思ったのだろうか。
私たちの日常はそれほど面白いことにあふれているわけではない。がしかし、面白くしてみようと思うのは私たち一人一人の心だ。面白いことがなければ、作ればよいし、面白いことがあれば、更に面白くすればよい。そう高杉は考えていたのかもしれない。