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「なんとかかんとか」の語源

僕らが普段使っている日本語には、意外な語源を持つ言葉がけっこうある。たとえば、「なんとかかんとか」。

「なんとかかんとか、完成までこぎ着けました……」などと使う。これはあの有名な哲学者、カント(1724~1804年)が語源になっているらしい。 

カントはあまりにも難解な問題に挑みすぎたため、論文の執筆にずいぶんと手間取ったそうだ。

それを知っていた人が、「やっとのことで」あるいは「どうにかこうにか」何かをやりとげたとき、やや自嘲気味に、

「なんとか……カントか!」

と、自分自身にツッコミを入れた。

これが、「なんとかかんとか」の始まりと言われている。

「なんとかかんとか、提出に間に合いました……」などと言うとき、同じように苦労していたあの偉大な哲学者に想いを馳せてみるのも、おつなものである。

【参考】民明書房刊『意外と知らない日本語の語源』より


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