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【後編】マッチングが成立する商談シートの書き方-基本編- のお話
お世話になっております。
minoteの蓑島です。
今回は個別商談会での“バイヤーとのマッチング成立”に役立つ、商談シートの書き方【後編】です。
※「バイヤーとのマッチング」に関してはコチラの記事をご覧ください。
前編では『取引条件』までお話をさせていただきました。
今回はその下の『商品特性』と『商品写真』について書いていきたいと思います。
ちょっと長いのですが、どうぞお付き合いください!
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■ターゲット
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こちらでは年代や性別はもちろんのこと、提案商品がどういったお客様に適しているか、誰にとってメリットのある商品なのかを記載します。
例えば「原材料にこだわる方」がターゲットの場合、
・一括表示を必ずチェックしてお買い物をされる、原材料にこだわる30代以上の女性
・ご自身のお子さまや親御さんに安心して食べさせられる食品をお探しの、20〜30代の若い夫婦
といったように、ターゲットであるお客様の日常を想像しながら書き込むと良いでしょう。
なお、一見万能に思える「どなたさまでも」「老若男女」のような“広く浅い表現”は、かえって商品の方向性が定まっていない散漫な印象を与えるのでNGです!
■利用シーン
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オススメの食べ方や、提案商品を召し上がるのに最適なタイミングなどを記載します。
ここでのオススメは“他の食材や調味料との相性をアピールする”こと。
例えば「軽く炙ることによって、さらに美味しく召し上がれる商品」であれば、
軽く炙ってからお好みでワサビや柚子胡椒を添えると、より美味しく召し上がれます。日本酒との相性も抜群です。
このように書くことで、バイヤーにより具体的な販売イメージを与えることが可能です!
NGなのは「そのままで」や「どんな料理にも」といった具体性に欠ける表現。
この場合は、
・そのままでも美味しく召し上がれるので、忙しい朝のお弁当作りや簡単に済ませたい昼食やお夜食にオススメです。
・どんな料理にも合うので、イマイチ味が決まらないな…といった時にサッとひと振りでお料理がワンランクアップします。
のように、「メリット」や「使い方」に焦点を当てた書き方にしましょう!
おすすめの食べ方やアピールポイントもないようでは『可もなく不可もなく、みなさんの想像どおりの味ですよ?』と言っているようなもの。
提案商品がより魅力的になる要素を深掘りしてみてください!
■商品特徴
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商品のこだわりや、他社にはない差別化ポイントをアピールできる項目です。
それだけに多くを書きたくなる気持ちは分かるのですが、ここでも注意しなければいけない点があります。
それは、内容が『自己満足アピール』になっていること。
例えば「原料・調味料など、全て◯◯県産にこだわり、地域の生産者さんと共に作り上げました。添加物や保存料など余計なものは一切使わず、自然の味のみで仕上げた商品です」と言われても、なにをアピールしたいのかイマイチよく分かりません。
原料・調味料など、全て◯◯県産にこだわり、地域の生産者さんと共に作り上げた、県内唯一の商品です。添加物や保存料など余計なものは一切使わず自然の味のみで仕上げたので、味付けは非常に優しく、小さなお子さまからご高齢の方まで安心してお召し上がりいただけます。
ここで重要なのは「どれだけこだわっているか」ではなく、そのこだわりから生まれるメリットや、他社にはない強みのアピールです。
うっかりこのような自己満足アピールになっていないか、みなさんも今一度チェックしてみてください!
■商品写真
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ここに載せて良いのは、なにもパッケージの写真だけではありません。
スペースを最大限活用して、中身やシズル写真のような販促素材を掲載するようにしましょう!
例えば缶ビールの場合、パッケージ写真だけよりもジョッキに注がれたビールの方が美味しそうで魅力的ですよね?
具材のゴロゴロ感やトロリととろける濃厚さなど、それぞれの特徴に合わせたシズル写真を掲載することで、パッケージでは伝えきれない商品の魅力と価値を表現してみてください。
ちなみに…なぜかパッケージ写真を載せずに、盛り付け例とか中身の写真だけを掲載する作り手さんが本当にたくさんいます…。
あえて書いていないだけでパッケージ写真は掲載必須です!ご注意ください!!
■まとめ
はい、今回も少し長くなってしまい申し訳ありません…!
まだまだ書き足らないところもありますが、それは後々「応用編」として書いていきたいと思います。
最後にそれぞれの項目について、バイヤーはどう見ているのかをご説明します。
ターゲット→自社の客層・顧客ニーズとマッチしているか。
利用シーン→どの売場で、どうやって売るか。
商品特徴→売場POPや告知など、販促に活かせる情報はあるか。
商品写真→自社のコンセプトに合っているか。宣伝素材を持っているか。
このように、バイヤーは商談シート1枚から様々な情報を見極めています。
つまり、提案先の客層やコンセプトに合わない書き方をしていては、バイヤーとのマッチングは成立しないということです。
今回お伝えした内容に気をつけながら、バイヤーに『この商品は自社にとってプラスになる』と思わせる商談シートを作成することが、マッチング成立の第一歩です!
一人でも多くの作り手さんが商談の機会を勝ち取れることを、心から願っています!!
今回もお読みいただきありがとうございました。
よろしければホームページもご覧ください。