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店頭価格1〜2割下がる?備蓄米放出

日経記事でもありました備蓄米放出(入札概要を説明)👇


茶碗32億杯分にあたる21万トンを放出すれば店頭価格は1〜2割は下がるという見込みです。

ポイントをまとめました。

集荷業者向けに政府が備蓄米の入札説明会を開きました。市場に流通する量が増えますが本当に値段が下がるのかというと懐疑的な意見もあります。

「集荷業者とは何?」も含めて私も勉強がてらを話をしていきます。

◼️なぜ米価格は高いのか?

元々政府の減反政策も価格上昇の要因ですが、

去年の南海トラフ地震臨時情報から需要が高まり集荷業者の「競争激化」も寄与しています。

さらに物流や保管コストや人件費も値上がり続きでコメ価格に上乗せされています。

また流通業者の取引の動きが悪くなり市場へ出回る量が減少したのも要因の一部のようです。

相対取引価格から算定 60kgあたり

◼️集荷業者とは何か?

集荷業者は生産者から米を買い付ける業者です。JA農協が代表的な集荷業者です。

スーパーマーケットで消費者に届けるにはいくつかルートがあります。

実際にはもっと複雑だと思いますが、米がスーパーマーケットに並ぶには様々な取引が絡んでいます。

わざわざこのルートを踏むには理由があり、さまざまな生産者を一つ一つ取引するのは大変です。

取引先は少ないほうが管理しやすいし、また集荷業者が在庫管理してくれるので必要な時に必要な量を供給してくれます。

今回は、この流通機能が急激な需要により不安定になったというわけですね。

◼️政府の備蓄米は有効策になるか?

政府は、各国と自由貿易をする上で「ミニマルアクセス米」を購入することを義務付けられています。これが備蓄米となります。

最近は国産米が高いからタイ米を購入する消費者もいますよね。

備蓄米を放出すれば供給量が増加しますので価格が下がるという「需要と供給の原理」が働きます。

消費者と生産者の満足度を経済では「余剰」と呼びます。

もう一度見てみます。

上の三角スペースが消費者余剰で下の三角スペースが生産者余剰となります。

そして今回政府がもたらす効果になります。

ですが、備蓄米を放出する上で
本来なら市場に委ねる需要供給を意図的に変化させるので今後この余剰を市場にてコントロールさせる別施策が必要になります。

こういう背景が分かると早く備蓄米を放出すれば良いというわけではないことが分かりますね。

◼️集荷業者は備蓄米放出をどう見ているか?

備蓄米は集荷業者向けに入札を取ります。
集荷業者も含めて流通業者は市場や取引変化に敏感なので

最初の入札には様子見する可能性があります。
最初の入札価格が分かれば、指標が出来ますので続々と業者が参加するかもしれません。

肌感は集荷業者も買い過ぎによる過剰在庫は絶対避けたいので

店頭価格が下がるのはまだまだ先かなと見ています。

とりわけ子供を持つ消費者目線では早く下がってほしいと感じますよね。


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