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歩行の適正速度。
私は早歩きだ。
以前から自覚はあって、1人の時はかなりスタスタと多くの人を抜かしながら歩いている。
友人といる際も、気付くと少し前の方を歩いて顔を後ろに向けて話をしている事が何度もある。
地図上の《約○分》より早く目的地に到着する。
名古屋の人はせっかち、と言う気質故なのか?
自分が早歩きと言う事を自覚はしていたけれど、短所や長所でも無ければ特にそれについて考える事はほぼ無かった。
そんな私に転機が起こった。
昨日綴った断食後の事。
フラリフラリ、ヒールを履いていた事もあって私はいつもに比べて大分ゆっくりと歩いていた。
そんな時、ふといつもと違う感覚に。
身体は少ししんどかったけれど、歩くペースが心地良かった。いつもの1/3の歩行ペース。
大袈裟かもしれないけれど、今ここに自分が存在しているなぁ〜とふと感じたのです。
その翌日。
私はまたいつものようにスタスタと歩いていたけれど、ふと昨日の感覚を思い出してゆっくり歩いてみた。
イヤホンで音楽を聞いていたけれど、それも外してこの瞬間に起こっている事を感じてみた。
やっぱりとても心地良かった。
私は今まで何を急いでいたんだろう。
ゆっくり歩いた事で、心も穏やかになってきた。
自ら周りをシャットダウンしていたんだなぁ。
その日は休日で《歩行者天国》の日。
早歩きのままだったら、その事にさえ気付かなかったかもしれない。
道路の真ん中をヨチヨチと歩く子ども、変なポーズで写真を撮り合うカップルに気付かなかった。
歩行者天国なのに不思議と車道を歩いている人は少なくて、その光景を見て『日本人っぽいなぁ』なんて思いながら1人で車道に飛び出してゆっくり真ん中を歩いてみた。気持ち良かった。
上京してきた時から気を張って、
強くならなきゃ、逞しくならなきゃ
と言う気持ちが強くなってどんどん早歩きになっていたのかもしれない。でも、
本来の私の歩行速度はこのペースだったのかな。
帰り道、今までも通っていた道端にキレイな花がたくさん咲いているのに気付いた日。
もう少し心にゆとりを持って周りを感じながら歩いてみようと思った日の出来事。