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TP-Linkでイーサネットバックホール! Wi-Fi7ではじめるEasyMeshのある暮らし

この記事は解決までの工程を無料で閲覧できます。有料部分はおまけ。


上記記事を投稿してから3年。当時の機器たちも順当に不調が見えてくるようになりました。特に、WAPS−1266の5Ghz帯の断が気になるため、通信機器の入れ替えを行いました。


1. まずは前提条件の整理から


常時40台+来客時のゲストネットワーク利用により50台近くを捌く必要がある環境です。レアケースと思いきや、全員がiPhone、Apple Watch、iPadを所有し、ゲーム機数台とGoogle TVが各部屋に設置され、IoT機器が数台稼働していれば余裕でこれくらい行きます。
通信機器の棚卸しをして、本当に必要なスペックを確認してみましょう。

必要要件

  1. 基幹ルーター

    • WAN側が10Gポートである

    • LAN側が2.5Gポートである

    • Wi-Fiが6Ghz帯まで利用可能である

    • EasyMesh対応である

    • イーサネットバックホール対応である

    • 帯域制御ができるといいな

  2. サテライトルーター

    • 基幹ルーターと同一メーカーである

    • EasyMesh対応である

    • イーサネットバックホール対応である

    • WPSの特性上6GHz帯非対応でよい(主力の5Ghz帯を厚めにしたい)

    • 台数減らしたい(帯域混雑緩和のため)

2. で、コレが選ばれたってわけ


TP-Link Archer BE805 (BE19000)

過去のTP-Link製品にはさんざん泣かされてきましたが、今回は大当たりと思います。ハズレ引かなかっただけかもしれないですけど、某クチコミサイトにあるような不具合や不安要素は今のところ体感できていません。
(VLAN IDに関わる個人的なデグレは有料部分にて。)

TP-Link Archer AX5400

似通った性能で候補はいくつもあったのですが、良いバランスだと思ったのでこの製品に決めました。

  • イーサネットバックホール動作実績あり(クチコミ)

  • 6Ghz帯を吹かない(TP-LinkのWPSでは現時点で使用できない帯域)

  • 2.4Ghz帯がショボい(積極的に使いたくない帯域なのでこれでよい)

  • 有線LANが1Gポート(WPS親機から帯域制御できなかった時の保険)

  • 前回から3年で更改と考えると、今必要なスペックでよい

3. だいぶすっきりしました


GE-PON、L2スイッチほか各ノードは主題に沿ってデフォルメしてます。

変更前の機器構成

  • ソフトバンク光 10G

    • XG-100NE

      • YAMAHA RTX830

        • WAPS-1266(POE)

        • RE505X(有線APモード)

        • RE505X(有線APモード)

        • RE330(有線APモード)

変更後の機器構成

  • ソフトバンク光 10G

    • XG-100NE

      • TP-Link Archer BE805(EasyMesh)

        • TP-Link Archer AX5400(EasyMesh)

こうかはばつぐんだ!

周波数帯別の混在がだいぶ緩和されたようで、気になる断はほぼ発生しなくなりました。いわゆるパケ詰まりも皆無。通信速度は、利用者がほぼいない深夜帯で親機1.5Gbps〜4.5Gbps、子機1.0Gbpsで頭打ちを確認できました。接続済端末が活発な時間帯は、いずれも40Mbps前後まで落ち込みます。まだまだ運用しながらの調整が必要ではあるものの、宅内のボトルネックが解消され、全体的なパフォーマンスと利用者の満足度は上がったように思います。

4. 何でもいいってわけじゃないんです


EasyMesh対応って書かれていれば全部それっぽく見えるのですが、それは無線(Wi-Fi)接続のことを指します。有線接続の対応状況は別途調べておく必要があります。というわけで、手元にある機器で検証を行いました。

まず、TP-Linkの中継機(RE330、RE505X)から試してみましたが、どちらも有線接続は非対応でした。RE900XDは対応しているようなので、他の機種もいずれファームウェア更新で使えるようになるかもしれませんね。捨てずに保管しておこうと思います。

Archer系は順次対応中?

AX50さん最後の勇姿

Archer AX5400 は動作実績をクチコミサイトから調査済みでしたので問題ありませんでしたが、公式サイトに正確な情報は掲載されていないため慎重にならざるを得ません。外見が同じ(アンテナ内蔵)機種はどれも対応しているっぽい感じですが、少し古い世代(アンテナ外出し)のものはファームウェアの更新状況によると思います。

3年前に退役させたTP-Link Archer AX50は、久しぶりに電源を入れたら白い煙を吐いて燃えました。検証できなかったので誰か代わりにお願いします!

5. イーサネットバックホール対応っぽい機器


実機検証済の情報提供をコメントでお寄せいただけると、検索などでこれを見にきた人々が助かるので、ぜひご協力お願いします!

主にクチコミからの独自調査結果(★は実機検証済)2024.8.8時点
★Archer BE805
・Archer BE550
★Archer AX5400
・Archer AXE5400
・Archer AX73
・Archer AX80
・Archer RE900XD
・Archer C80

ダメだったやつ(★は実機検証済)2024.8.8時点
★RE330
★RE505X

6. うまくいかないときに試してほしい


  1. ファームウェアを最新版に更新する

  2. LANケーブルは親機側に直接つなぐ(うちはこれで解消)

  3. TP-Linkのファームウェア配信サイトの更新履歴を見てみる

  4. 新しいファームウェアの配信を気長に待つ

正常に有線でEasyMeshがつながってると、接続のアイコンが電波ピクトから有線ポートのピクトに変わります。EasyMesh化したサテライト端末は、EasyMesh親機側での一括管理に切り替わっていますので、親機の設定画面から状態の確認やファームウェアの更新をしてみましょう。

私の環境では、何故かわかりませんがハブを介しての動作に失敗しました。対象の部屋に繋がるケーブルを親機のLANポートに接続することで正常稼働しています。理屈ではそんなはずないように思うのですが、TP-Linkさん、そのへんどうなんでしょうか。

続いて、ファームウェアから対応状況を確認する方法。

ファームウェア配信サイトの記載例

ファームウェア配信サイトの変更点内にイーサネットバックホールに関する記述があるかどうかで、ある程度対応状況を推測することができます。EasyMesh対応だからといって、イーサネットバックホール対応とは限らないので正確性に欠け、どうしてもクチコミに頼るよりほかない現状です。

さいごに


2024年8月8日時点で、この情報が適切にまとまっている公式サイトは存在しないようなので、そろそろ公式でも情報まとめてくれないかなあと。
こんなだから記事を書いて互助会みたいな活動をしているわけですが、なんかちょっと違うよなあって思うわけです。

Q3. EasyMeshはEthernet Backhaulに対応していますか?
A. Archer C80など一部機種から段階的に対応しています。各機種のファームウェア配布ページでリリースノートをご確認ください。対応機種のリストなどは設けていないため、Ethernet Backhaulが必須の場合はDecoメッシュの導入をご検討ください。

https://www.tp-link.com/jp/support/faq/3529/

ここから先の有料部分は、BE805の機能面でちょっと残念だなーという内容です。主題がクリアーになってる人は読まなくて大丈夫な内容ですが、BE805の個人的ダメポイントと良いところをまとめました。
この記事で儲ける気はさらさら無いのですが、互助会的な活動へのご賛同、自腹活動の悲哀みたいなものに共感していただけるようでしたら、(ほかのライターさんの有料記事含め)ぜひ買って読んでくださると嬉しいです。

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