やっぱり新年1発目はザッパで!(レコードジャケットの楽しみ #15)
こんにちは、吉田です。
レコードジャケットを自宅の部屋に飾ってニンマリする連載の15回目です。(連載のマガジンはこちら)
なんと昨年10月13日以来、12週ぶりの投稿となります。
それほど前回のアート・オブ・ノイズのアルバムジャケットが素晴らしく、毎日ほれぼれして観ていました。
しかし、あえて変化させよう!ということで、年も変わりましたので掛け替えました。
思い起こせば本連載を開始したのは昨年7月4日と約半年前です。
第一回は私の敬愛するフランク・ザッパだったのですが、2021年の第一発目も同じくフランク・ザッパでお送りします。
最初の1枚は「The Man from Utopia」です。
インパクトのあるジャケットですよね。
ザッパがなぜかハエ叩きを振りながら熱唱しているイラストです。
新年早々、元気のいいザッパを観て、更に元気になりそうです。
このアルバム「The Man from Utopia」は1983年に、「Ship Arriving Too Late To Save A Drowning Witch」のリリースのあと、「Baby Snakes」の前にリリースされました。
このあたりのザッパはポップス寄りの楽曲が多く、かつ完成度の高いものが多いため、ザッパ初心者にはお勧めです。
かくいう私も、一番最初に買ったザッパのアルバムは「Ship Arriving Too Late To Save A Drowning Witch」でした。
このアルバムの裏面は、表紙のザッパを後ろから描いたもので、これもなかなかオツなイラストになっています。
腰のあたりに不思議な切れ込みがありますね。
そう思って表紙を見ると頭に切れ目があるので、もしかしたら人造人間かフランケンシュタインを模しているのかもしれません。
なお、日本版のアルバムは元のアルバムタイトルとは全く関係ない日本版独自のタイトルが付けられていましたが、どれも楽しいタイトルでした。(ライナーノーツを書いておられた八木康夫さんがタイトルをつけられているものが多かったようです)
ちなみに、この「The Man from Utopia」の邦題は「ハエ・ハエ・カ・カ・カ・ザッパ・パ!」という『ジャケットのイラストからそのまま付けただけやん!』というものでした。(しかし、最高の邦題ですよね!)
キリがないので、2枚目にいきましょう。
2枚目は、The Mothers of Inventionの「TRICK OR TREAT」です。
これまたポップなイラストジャケットです。
ハロウィーンの晩にザッパが玄関に現れたら、そりゃびっくりしますよね。
ちょっとザッパぽくないしゃれた感じのイラストになっています。
と、2枚のジャケットが続いたところで、今回のレコードジャケットのテーマはお判りでしょうか?
そうです、今回のテーマは「ザッパのイラストのジャケット」です。
実は、このアルバムは正規版ではなくブートレグ(海賊版)です。
ザッパはブートレグが多いことも有名で、ジャケットデザインが凝ったものも多く、私もそれが楽しみで集めていました。
このブートレグは正規版ではないかと思うほどのイラストの出来で、裏面のデザインも結構イイ感じです。
ブートレグは、ジャケットデザインが面白いというだけではなく、レコードの中身(楽曲)自体も貴重なものが多く、この「TRICK OR TREAT」も正規版ではリリースされていない音源を集めたもので、一時期は結構ヘビロテしていました。(もちろん、ブートレグでも中身は様々で、ライブを隠し撮りしたものをそのまま使用しているような粗いものもありました)
さて、1枚目、2枚目といいデザインのジャケットが続きましたが、3枚目をどうするか、大いに悩みました。
イラストのジャケットは多いものの、上の2枚と並べた時にデザイン的に調和するものが好ましいですよね。
例えば、以下のようなジャケットを組み合わせると台無しです。(しかも、チョット見る分にはいいですが、いつも見たいとは思えません...)
ちなみに、これもブートレグで、1967年のスウェーデンのライブ録音盤になっています。(ノイズが乗りまくりです...)
悩んだ結果、どうなったのか...
結局、1枚目と同じアルバムとなりました。
つまり、「The Man from Utopia」です。
実は、こちらは日本版のレコードなんです。
つまり、「ハエ・ハエ・カ・カ・カ・ザッパ・パ!」のほうです。
デザインは全く同じですが、ビミョーに色目が違うんですよね。
それに、八木康夫さんのライナーノーツが小冊子形式でついているという、もう買うしかない!という感じでした。
なお、日本版のアルバムは裏面がチョットオリジナルと違います。
どこが違うか、わかりますか?
一番下を見るとよくわかります。
オリジナルのジャケットの下を切り取って、上側を反転させたり切り貼りして、そこに日本版の製品コードや価格、配給会社名を入れています。
元のイラストのデータが無かったんでしょうかねー。
まあ、そんな細かいことはどうでもよくなるぐらい、八木康夫さんのライナーノーツがすばらしいので、日本版を買って大満足でした。
さて、ザッパのイラストジャケットの3枚を並べると、こんな感じです。
やっぱり同じアルバムを並べるのはイマイチだったかもしれません...
(夜中に撮影したので暗くなっているのもマイナスイメージですね)
いずれにせよ、ザッパのゆるぎない独自性を、このアルバムジャケットを観ながら思い起こしつつ、私自身も独自性にこだわる2021年にしていこうと思う新年となりました。
ということで、今年もアルバムジャケットの紹介は続けていきますので、ご興味あればチラ見していただければと思います。
ではまた次回に。