月に一度のお楽しみ
月に一度、楽しみにしていることがある。
それは新刊の文庫を買うことだ。と言っても、ただ買うだけではない。ポイントを使って安く買うのだ。
こんな些細な楽しみを毎月わくわくしながら待っている。そしてついに、今日がその日だ。
最近はクレジットカードで支払うことが増えた。公共料金などもカード払いにしているから、毎月そこそこのポイントが貯まる。さらに今月は車検もあった。だから、いつもよりポイントが多く付与されたのだ。
未読の本が書棚に何百とあるにも関わらず、新刊は買い続ける。一冊本を読み終え、次に何を読もうかと書棚を眺める時間が至福だ。
選択肢が増えると、その時の気分に合う本を探す楽しみも増える。なにも新刊から先に読むわけではない(その傾向は強いが)。半年以上寝かせておいた小説を、「今がその時だ!」と手に取るタイミングは必ずやってくる。
だから余計に買うのも選ぶのも楽しい。
現在読んでいるのは、「妻のオンパレード/森博嗣」、「名著ではじめる哲学入門/萱野稔人」、「死と砂時計/鳥飼否宇」だ。
鳥飼さんの本は、BSテレ東「あの本、読みました?」で紹介されていて興味が湧き、購入した。後半に山場が待っているらしく、そこに辿り着くのが今から楽しみでならない。
哲学入門的な本は過去にも何冊か読んだことがあるが、萱野さんのこの本はとても易しく書かれていて、読むのが全く苦ではない。少しずつ読み進められるのもありがたい。
そして、森博嗣さんのエッセイ。
森さんの小説は「すべてがFになる」しか読んだことがないが、その代わりエッセイや新書はかなり読んだ。そしていつも思うのが、自分の価値観を(とてもいい意味で)ひっくり返されるということだ。
周りを気にせず、自分のスタイルで生活する森さんの私生活や思考に触れるたび、自分はもっと自分らしく〝周りの普通〟に合わせることなく、自分の軸で生きて行けばいいんだなと感じる。そんな勇気をもらえる。
最近、暇な時間はほとんど本を読んで過ごす。
読めば読むほど、筋トレみたいに、いろんな人の考え方や価値観が血肉となっていく気がしている。
その人が使う言葉(考え方)で、その人がどのような人生を歩んでいるか、どのようなことを考えて生きているのかがわかるといわれる。
「何をしているか」ということも大事だが、「何を考えて生きているか」ということはもっと大事だ。
doingよりもbeing。自分がどうあるか。
そこに重きを置いている僕にとって、読書という行為はある意味ではご飯を食べるよりも大事な時間だ(少しオーバーだが)。
というわけで、今日は貯まったポイントで本を購入する、月に一度のワクワクデー。
しかも、いつもよりポイントが多く貯まっているから、高騰傾向にある文庫の値段もなんのその。軽い気持ちでレジへ向かえる。万歳。
そして、もう今から来月のワクワクデーが楽しみだ(気が早すぎる)。