ストレスは何故、溜まり続けるのか
はじめに
こんにちは!
瞑想実践研究科の心庵まもるです。
noteでは瞑想に纏わる情報発信を行っています。
瞑想実践の方法やその結果としての効用、また瞑想に関する雑記なども書くことがあります。
内容のベースは自身の瞑想実践に基づく研究の結果をお伝えしているものです。
時々、脱線することもありますが、お付き合い頂ければ幸いです。
また、私は著作活動も行っています。
現時点では4冊の著作をKindle(電子書籍)、POD(紙の本)という形式で出版しています。
どれも瞑想を起点とした日常にある様々な課題や問題と向き合うテーマです。
自己紹介がてら以下にリンクを張っておきます。
宜しければ覗いてみてください。
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★人生が変わる!幸せのメッセージの受け取り方【Kindle版】
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★夢が叶う!引き寄せの瞑想法【Kindle版】
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★健康の9割は心で決まる!今日から始める瞑想習慣のススメ【Kindle版】
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何故、このように瞑想の本を起点とした執筆活動をしているのか。
その点については下記記事で語っています。
また、瞑想を広げる活動をしている理由については下記記事を参照してみて下さい。
前置きが長くなりましたが、以下より本編の記事になります。
1.ストレスが生まれる理由
現代人が抱える悩み。
その代表的なものはストレスです。
毎日、満員電車に押し潰されて通勤する会社員。
職場での人間関係に悩み苦しむ人々も多くいます。
それ以外にも社会情勢が不安定であること。
コロナ禍、戦争、環境破壊、犯罪、テロの危機、政治不信。
上げ出すとストレスの原因になる事柄は枚挙にいとまが有りません。
人類は様々な問題に対して制度を作ることや、テクノロジーによって乗り越えてきました。
そのことにより私たちは、利便性を享受することに成功して来ました。
ところが、未だに克服出来ない課題もあります。
むしろ、一層に拡大しているのではないか。
そんな懸念すら感じるもの。
それがストレスの問題だと言えるでしょう。
ストレスは心身を弱めて、病気にするリスクを高めます。
それだけでなく、人生そのものを楽しく感じられなくさせてしまうでしょう。
ストレスから解放されたら、どれだけ幸せなことか。
これは誰もが心のどこかで思っていることかと思います。
では、何故、私たちはストレスに苦しめられているのでしょうか。
そもそも、ストレスはどのように生まれるのか。
ストレスとは言いかえれば摩擦が生じることだと言えます。
例えば、一本の針金があるとしましょう。
その針金を折り曲げます。
今度は折り曲げた方と反対向きに折り曲げます。
これを繰り返すとどうなるか。
針金はポッキリと折れてしまうことでしょう。
何度も同じ場所で屈折が起こることで針金の一部に摩擦が生じるからです。
摩擦は金属疲労を起こし、ある程度の強度と柔軟性を持ち合わせている針金であっても耐え切れなくなれば破壊される。
これが物理的に考えるストレスの正体です。
しかし、私たちが日頃から感じるストレスは物理的なものではありません。
どちらかといえば、精神にかかるもの。
心の摩擦ともいうべき事柄がストレスを生み出しています。
冒頭で挙げた満員電車の煩わしさも人間関係の悩みも、物理よりも精神にダメージを与えてくるものです。
私たちは、何故、これらの事柄にストレスを感じてしまうのでしょうか。
2.心にストレスを生じさせるもの
私たちを悩ませるストレスは様々な事柄から生じています。
その生じる契機となるのは人により違います。
例えば、満員電車の場合を考えてみましょう。
狭い、空間に沢山の人が乗り合わせている。
この状況に対してストレスを感じるという方が多いと思われます。
では、人は沢山の人が集まるところでは必ずストレスが発生するものなのでしょうか。
そうとは限りません。
ライブコンサート会場などでは、ぎゅうぎゅうに人が詰まった状態の中で、皆、音楽を楽しんでいます。
人間関係の悩みといってみても、人との関係性を結ぶことは必ずしもストレスにはなりません。
むしろ、適度な人とのコミュニケーションはストレスを緩和することすらあることでしょう。
このことから分かることは、ストレスの原因は外部事象にあるわけではないということです。
私たちの心にストレスを生じさせているものとは何か。
それは、心の働きの中にあるということです。
3.自我意識とマインドガイドブック
心がストレスを発生させている。
そう考えると外部事象はどうであれストレスは生じ得ると考えることが出来ます。
しかしながら、私たちは主に外部事象に関してストレスを感じることが多いのも事実です。
心がストレスを発生させる際にトリガーとなっている外部事象は人により異なることは先のトピックにおいても述べました。
このことから推論できることは、ストレスが生じる外部事象を個別に定義しているということも考えられます。
では、ストレスの発生要因となる外部事象の定義はどのように為されているのでしょうか。
その正体を知るためには私たちの持つ自我意識について理解する必要があります。
自我意識とは即ち「私は○○である」という想いであり定義です。
つまり、自分とは何者かという定義について常に何らかの思考している状態。
これが自我意識のメカニズムだと言えるでしょう。
そして、もう一つの特性として自我意識は「私は○○である」という定義を保守しようとする志向性があります。
簡単に言いかえれば、自分らしさを守ろうとする機能です。
自分が自分らしくあるためには、かくあるべし。
このような定義が私たちの心の中には存在しているのです。
その定義のことをマインドガイドブックと呼ぶことにします。
マインドガイドブックは主に私たちが学んだこと経験したこと感じたことなどをベースに記述されています。
但し、問題は執筆者が客観的な立場の第三者ではないという点にあります。
一度、自分の中で解釈をして自分の信じた通りに記述しているのです。
つまり、自分が好きなように物事を評価して、場合によっては内容まで書き換えて記述しているということです。
このことによりマインドガイドブックの記述に正確性はありません。
むしろ、自分が信じたいことだらけであり、世界の原理や事実と矛盾することが多いと言えます。
それにも拘わらず、自我意識はマインドガイドブックを参照して世界を認識しようとするのです。
マインドガイドブックの記述と世界が一致しているならば自我意識は気持ちよく居られます。
しかし、一致しなければどうなるか。
この時に私たちはストレスを感じるのです。
4.マインドガイドブックを書き換える
自我意識はマインドガイドブックを常に参照しています。
私たちは自我意識により世界がマインドブックと同じであることを確認しつつ生きている。
そんな風に考えることもできます。
では、マインドガイドブックは正しいのか?と問われれば、答えはNOです。
先のトピックでも述べたようにマインドガイドブックは残念ながらほとんどの情報を恣意的に記述しているからです。
この世界は私たちの恣意的な想いだけで構成されているわけではありません。
むしろ、私たちの想いなど関係なく原理原則に従って物事が起こってきます。
しかも、私たちは世界の殆どの原理原則を解き明かせてはいません。
分からないことの方が多いですし、勘違いや新たな真実を目の当たりにすることで、今まで真実だと考えていたものが覆ることすらあります。
ですから、この一瞬一瞬に浮かび上がる現象を逃さず観察していく以外に真実を捉えることは出来ません。
ありのままを正しく観察して、常に正しさに基づいてマインドガイドブックを更新する。
これが出来ていれば、私たちは成長していくことが出来ることでしょう。
しかしながら、私たちの持つ自我意識は現状の「私は○○である」という定義を頑なに保守しようとする傾向があるのです。
現実のあるがままの真実とマインドガイドブックとの間に軋轢が生じるたびに私たちにはストレスという形式でフィードバックが送られてきます。
結果として、私たちの心身を痛めつける結果となるのです。
では、この解決策はどうすれば良いのでしょうか。
先ほども述べたように常にあるがままを観察して素直な気持ちでマインドガイドブックを書き換えていく。
そのための施策として有効なのが瞑想であるとも言えるでしょう。
そして、いつの日かマインドガイドブックそのものを手放して、あるがままと私たちの在り方が一致できるようになる時、ストレスという言葉から解放されるのかも知れません。
まとめ
本稿ではストレスという現代人が抱える病理について考察してきました。
何故、ストレスは溜まり続けるのか。
どういうメカニズムでストレスが生じるのか。
そして、最終的にストレスから解放されるための方法について述べてきました。
各トピックで詳述してきたことのまとめを簡略に述べるならば以下のようになります。
1.ストレスが生まれる理由
⇒ ストレスとは摩擦。想う通りに行かない状態により生まれる。
2.心にストレスを生じさせるもの
⇒ ストレスは事柄によって生じるのではない。心の働きによって
生じる。
3.自我意識とマインドガイドブック
⇒ 自我意識は「私は○○である」という定義。それを保守するもの。
自分らしくあるために必要な世界についてマインドガイドブックに
記述されている。自我意識は常にそれを参照している。
ストレスはマインドガイドブックと世界の実際との違いへの摩擦に
より生じている。
4.マインドガイドブックを書き換える
⇒ マインドガイドブックは恣意的で主観的な目線で世界を記述して
いる。
だから、マインドガイドブックをアップデートし続けない限り
ストレスはなくならない。
あるがままを観察して正しく認識することが重要。
以上が各トピックのまとめになります。
長い文章をここまでお読み頂きまして感謝!
心庵まもる