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行けるか?支援級①〜見学と校長面談〜

Rくん妊娠〜出産〜入園と怒涛の一年が過ぎた。
3歳でASD傾向の診断を受けたJくんも今年で卒園。
noteを更新できない間に書いていたものをようやく出せる余裕が出てきた。来年度年長になるお子さんの役に立てばいいなと思う。

就学に向け、児発の先生や昨年度卒業の児発仲間ママから「とにかく早く動いた方いい」と聞いていたため年長スタートと同時(ちょっとフライング気味)にコツコツと就活(学前動 笑)してきた。


そもそもJくんにはどこが合っているのか?

大前提として、Jくんは大人数だと自分ごととして話が聞けなかったり、指示やルールを理解出来なかったりしてトラブルを起こしたり、興味が持てず活動の参加を拒否したりするタイプ。

また気が散りやすく情報が多いと静かな環境なら出来ることも出来なくなったり、のちのち環境による疲れから癇癪を起こしやすくなったりする。

厄介なのは本人もそのことに気づいていない(というよりも説明出来ない?)こと。

パッと見、ASDではあるあるの聴覚過敏や感覚過敏は無いように見えるが、実際は「日常的に配慮が必要なレベルでは無いものの平均的な人よりも敏感」という程度であるのだろうと思う。

そのためイヤマフが必要かと言われれば必要無いですと答えるほか無いが、たくさんの子供達が元気に活動しているところで過ごすことが苦じゃ無いかというとまあまあ苦なのである。

こうしたことが背景にあり「保育園、行かない!」に繋がっていることが垣間見えることは多々あるため、私と夫は昨年度末に就学についての話題が出始めた時に相談し、支援級がいいだろうと考えていた。

ちなみに支援学校についても考えてみたが、Jくんは身辺自立は意外と出来ていて、多少の課題(好きな色のシャツばかり着たがるとか、やりたいことに集中しすぎてトイレ目前で間に合わないとか)はあるものの基本的には放っておいてもトイレへ行くし、着替えようと思ったらタンスから着替えを出して勝手に着替えられる。

また前述の通り感覚過敏もさほど重度ではなく、その他のASD的こだわりも出たり引っ込んだりする程度のもの。

もちろん手厚い方がいいが、身辺自立出来るよう支援を受けることがメイン(と聞いた)の支援学校よりも、現在住んでいる地域の中で配慮を受けながら自力で通学したり活動して能力を伸ばしていく方が良いと判断した。

私たちは横浜に住んでいるため、以下横浜市の流れとなるが結構地域差があるのかな?

小学校へ電話


まずは通学予定の学校へ電話し支援級を検討している旨を伝え見学と校長面談の日程調整。

我が家は近くに小学校が2つあり、学区的にはA校だが距離的にはB校の方が近いという環境。

またB校方面に何かとサポートしてもらっている私の実家があるためB校への学区外通学も検討していた。

今のところ仕事を辞めたり変えたりする予定はないため、突然お迎えが必要とか登校拒否となったら実家に頼ることになることは多いだろう。

しかしながら私の両親も若く無い。我が家から600mのA校に通うとなると実家からは1200mくらい。

たかが1km。どんどん大きくなるJくんがどこまで成長するか分からないが、今のところふと思い立って道路に飛び出そうとしたり道路を渡る最中にふざけ始めることは週一くらいの頻度で起こる。

70代の祖父母にどこまで頼るかという話でもあるが、可能性がある以上なるべくやりやすい条件を整えたいと思っていた。

そのためまず、3月は卒業関連、4月は入学関連で忙しいだろうなと考え2月にB校へ問い合わせをしてみた。

詳細は省くが、結論だけ言うと嫌な予感だけが残るやりとりだった笑

保育園と学校は違うし、学校の教員がどれほど過酷な環境となっているかは理解している方だと思うがそれを差し引いても『ここに通ったらJくんやばそうだな』と何となく、なんとなーく感じたやりとりだった。

時系列で振り返るとこんな感じである。
<2月第1週>
今年度は立て込んでいるため4月に改めて学校から連絡するのでお待ちください

<4月最終週>
5月は運動会で忙しいので6月に連絡するのでお待ちください

<6月第1週>
6月◯日か◯日の◯時に他の見学の方が居るので同じ日時でいかがですか

見学(面談)

こんな流れで最終的に見学させてもらえた訳だが、校長との面談を5分ほど→見学を10分ほど。

見学から戻るとすでに次の見学者が校長室で待っており一枚パンフレットを渡されて終了となった。

校長は明るくてテキパキとしていて、全く悪い印象は無かったし、見学させてもらった支援級の雰囲気もそれぞれのお子さんが自分のペースで活動している様子が見えた。

しかしなんだか小さなことが気になって感情がザワザワするのである。

日程を決めた電話でアポ時間の5〜10分前には到着するようにと言われるとか、

その時間についてインターホンで名乗り解錠されたドアを入るも誰も居ない(目の前のドアが空いている部屋に居るけどだれも来訪者を気にも留めない)、来訪者はまずどこへ尋ねて行くのかもどこにも書いていないとか、

とりあえず職員室に行ってみたら事務員さんぽい方がいて名乗ったらそのまま廊下で待つよう言われ、10分程待っていたら偶然廊下に顔を出した様子の校長に用件を聞かれたりとか

小さなことだし気にしすぎだとも思うのだがビックリしたのである。

なぜなら私はこのB校見学の日のだいぶ前にA校の見学を済ませていたから。

その違いに純粋にビックリしたのである。

B校からの連絡を待つ間(5月半ば頃)、横浜市のHPをよくよく見返していると学区外通学は本来通うべき学校の学校長の許可が居ると書いてあることに気づいた。

また、それまでの電話やりとりですでにB校への苦手意識が高くなっていた私はA校にも見学の連絡を入れてみた。

するとどうでしょう

初回電話の応対、担当者からの連絡、アポ決定までB校と全然違う…!

電話してみてよかった…

B校とのやりとりで「ん?」と思っても「まあ、学校ってこんなものなのかな」と思っていたことが違っていたと気づけた。

そうだよね、社会人なんだから電話に出たら担当者が名乗るとか、話し方に気をつけるとか、当たり前だよね!となったのである。

そしてA校に連絡したその日、担当者からの再連絡もその日中にあり、1回目の電話から半日で日程が決まった。

A校見学は校長、副校長、支援級担当が面談時間に合わせて都合をつけてくださり(ありがたい)見学と面談合わせて1時間ほど。

単純に、校舎の構造(支援級だけが並ぶフロアがある)、規模が小さい(一般級も2〜3クラスずつしかない)など環境がいいなあという印象ももちろんあった。

しかし何より先生方の空気。

それだけで判断出来るわけではもちろんないが、校長・副校長が支援級のうち誰がどのように保護者同伴で通学しているか即答していたり

支援級担当が私の対応をする間、1人で過ごしたいお子さんの対応を副校長が代わったり

役職者が現場に出ているから素晴らしいという話ではなく、組織全体で考え動くという雰囲気なのが分かるのである。

わたしも組織の中で働いているから分かるが、こういう"空気"、風土といってもいいかもしれないがこうしたものは多少人が入れ替わっても一度出来上がると良くも悪くも中々変えられるものではない。

と、いう訳でその他にも感じるところはあったが、まだB校を見ていない段階で私の中ではA校にすることは確定していた。

何より、私はとにかく通学路の心配をしていたがJくんが「通いたい」と思える場所でなければそもそも通学すら出来ないよな…と気づいたのである。
そしてそれに気づけたのもA校での面談で「本人が安心できるのが大切」「本人のよい方法が1番」「本人が楽しく通える事が大事」と先生方が事あるごとに話していたからだった。

A校の見学と面談をさせてもらったその日、特総センターへ相談の申込書を投函した。

見学(面談)までにした準備

なるべくJくんの状態を分かってもらった上で環境が合っているのか判断してもらいたかったので、スムーズにやりとり出来るように必要そうなものは用意して行った。
・集団生活での困りごとがどのような内容か伝えられるように保育園や児発の先生に普段の様子を聞いておく(最新の児発の個別計画書/実際は見せる場面なく終わった)
・リハセンター受診までと受診後から今までの経緯を整理しておく
・発達検査の結果が分かるものを持参
・特総センターへの相談申込書を持参(書き方がわからないところを確認するため)

面談で確認されたこと

面談では基本的に、本人がどんな様子かを聞かれ苦手なこと、出来ること、困りごとなどを話しながら保護者はどうしたいと考えているかを確認しているようだった。具体的な質問では
・偏食の有無、程度(特に牛乳)
・箸やスプーンの使える程度
・排泄の自立度
・他害の有無と程度
どれも話の中でちょっと詳しく聞かれる程度で何かチェック項目があるような様子ではなかったが、最終的には「お話を聞く限り支援級があっていると思います」ということで特総センターへの申し込みを進めるという結論で面談が終わった。

ちなみに私が面談で質問したのは2点。返答は学校によって変わってしまうと思うので参考程度に。聞きたいことは些細なことも質問事項として整理しておくと良いと思う。
・ランドセル必須か?
重いものを持つのが苦手でただでさえ疲れやすいのでランドセルが持てないかもしれないというのが地味に心配だった。
返答としては実はランドセルじゃないといけないという決まりは学校には無いです。ランドセルじゃない子もいます。だった。
・通学は付き添い必須か?
これもかなり切実で、心配なことだった。
返答はお子さんと保護者の方によります。始めは学校まで付き添い、少しずつ途中で見送るようにして最終的に付き添わなくなった子もいれば、少し離れたところから見守る保護者の方もいます。集団登校なので飛び出しなどの行動がある場合はその管理を高学年の子に担わせることは出来ないので、本人の様子を見ながら保護者の方が判断されています。ということだった。

見学(面談)は複数行くのがおすすめ


これから支援級メインで就学前活動をする人に特に伝えたいのは『可能なら通える範囲の学校は複数見学に行くべし!』ということ。
どうしようかな?行くかわからないから迷惑かな?などと迷ったら行け!こういう理由で迷ってますと素直に相談しにいくのが1番いいと、私は思う。

だってA校に通えなくなる日が来るかもしれない。B校に相談していたことが助けになる日が来るかもしれないのだ。困ってます!と伝えないと他所の人には分かってもらえない。


と、言うわけで次は特総センターへ…

つづく。

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