上野千鶴子の『当事者主権 増補新版』を解体してみる
割引あり
最近なにかと炎上することが多い上野千鶴子氏の新刊が、2024年11月岩波新書から出た。
なかなか興味深い本だったので、全面解体することにする。
中西正司氏との共著の体裁ではあるが、増補部分は中西氏は関与していない模様。
どういう本か?と言うと
2003年に出た『当事者主権』の増補版である。8章までが旧版で9~14章の6章が増補部分。
増補部分は、ざっくりいえば、旧版発刊以降の「当事者運動の成果」とやらが著されているといったものである。
とりあえず章立てだけ挙げておこう。
この本の読みどころ
様々な読みようがあるが、パッと挙げただけでもこのくらい出てくる。
いや~、読みどころ満載。
上野氏が触れない「当事者運動」の黒歴史
上野氏ががそうまでして主張するもの
「当事者主権」の問題点
上野千鶴子流ゴリ押しの手口
民主党政権と「当事者主権」
公金チューチューと「当事者主権」
さてひとつひとつ解体していこう。
解体する前に抑えておきたいこと
上野千鶴子の言う「当事者」は「当事者(B)」である
「当事者」という語は、旧来の語が、上野千鶴子によって当事者(B)の意味で「背乗り」されたと考えていいだろう。
上野氏が触れない「当事者運動」の黒歴史
川崎バス闘争は触れていない
巻末の「当事者運動年表」を見てみるに
「当事者運動の「障害者運動方面」のルーツとして、青い芝の会の「障害児殺し減刑嘆願講義行動」には触れているが、1977年の「川崎バス闘争」には触れていない。
これ、かなり暴力的な闘争劇であったことは間違いない。
『当事者主権』の中では、一部の障害者運動が、新左翼方面の学生運動・左翼運動と近しい間柄であったということは覆い隠されてしまっている。
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