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レポート

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観たり聴いたりしたものの感想文
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#感想

㊙︎展 めったに見られないデザイナー達の原画

6月上旬に、六本木 21_21 DESIGN SIGHTで開催の「㊙︎展 めったに見られないデザイナー達の原画」を見に行きました。完成された商品や広告は巷で目にするけど、出来上がるまでのプロセスを垣間見れることは滅多にないので、とても刺激的でした。デザイナーたちの思考の沼というか渦というか、凄まじいエネルギーを浴びました。松永真さんの分厚い日記帳(一年に二冊使用するそうです)からほとばしるオーラが

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劇団昴の公演「ヴェニスの商人」を観た

宮本充さんのお芝居を観たくて行ったものの、シェイクスピアを理解できるのか…初めてだしなんだか難しそうだ、なんて思ってたけど、とんでもない。とっても面白かった!泣きそうになった次の瞬間には笑ってたり、ヒヤヒヤしたりしんみりしたり、いろんな感情が揺さぶられた。

シャイロックに感情移入してたから、「ユダヤ人には目がないというのか?」のくだりや、裁判の最後に跪く場面では同情した。ユダヤ人差別が露骨で、裁

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マスク展を見た

マスク展
会期:2015年4月25日(土)–6月30日(火)
会場:東京都庭園美術館(本館・新館)

民族資料(資料と言うと語弊がありそうだけど、なんと言えばいいのだろう?)に触れると「なぜ人間は創造するのか」という、永遠に解けそうにない問題の解答が得られそうな気がする。気がするだけ。信仰している宗教はないし、信仰心なんてこれっぽっちもないけど、それでも「祈りを捧げる」という行為はとても美しいと思

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宇野亜喜良さんの講義に参加

2014年11月某日。宇野亜喜良さんの講義を受講しに行った。
自分用に箇条書きメモ。

・好きな作家はエドモンド・デュラックと木村荘八。
・自分の作品は全て取っておいている。捨てない。
・絵の描き方について。描いた絵をコピーして、更に描き込む。描いているうちにどれが原画か分からなくくらい、描き込む。失敗が最終的によくなったりする。
・本づくりについて。共同でつくっていることの楽しさが出てくると、本

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「イメージの力」@国立新美術館 感想

会期:2014年2月19日(水)~ 6月9日(月)
会場:国立新美術館
http://www.museum.or.jp/modules/topics/?action=view&id=426

民族資料を、美術・人類学の両方の視点で視る、という趣旨の展覧会。
展示物は4つのセクションに分かれ、はじめは宗教・地域に由って作られた「道具」が、
時代の変容と共にアートとしての側面を持ち始める…
イメージは

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白石ちえこ写真展『ホエール ウォッチング』を観た

鵜の木のアートギャラリー「Hasu no hana」で開催中の写真展、『ホエール ウォッチング』を観て来た。
「雑巾掛け」という写真古典技法で表現された写真作品。拝見するのは初めてだった。写真のようには見えなくて、絵画のような、版画のような、でもやっぱり違うような。
最初に「雑巾掛け」の単語を見かけた時は「なんだろう?」とは思ったけれど、観ているうちに、だんだんと画面の中の暗い世界に引き込まれた。

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谷川俊太郎さんの講演

土曜日に谷川俊太郎さんの講演を聴きに行ってきた。参加者からの質問に答える形で進行していく。
※話し言葉だけど、自分のメモと記憶を辿っているので、語尾は若干違う。

ー生活リズムについて
「ご飯は一日一食。睡眠は6~7時間くらい。昔はもっと寝ていたんだけど。最近寝るのが楽しい。寝るの大好き。もしかしたら僕は眠るように死ねるかもしれない。ライフスタイルは自分に合ったものを実行すればいい。ご飯が一食でも

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王羲之展

最終日。
写真展の搬入前に先生の書いた蘭亭序の元ネタを観に行って来た。 小さい紙に書いているのに、勢いと繊細さを感じる。 と言いつつ、正直すごすぎてよく分からんかったけど…。

人に宛てた手紙が「作品」となり、こうして17世紀を経て現代に残されるなんて、 ヘタなこと書けないね…とバカなことを考えてしまう。 というか昔の人は手紙をもらったら、 「あ、こいつの字、めっちゃいいやん。コレクションしよ

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女流書展 @日本橋高島屋

大家の書道家の先生方が、 毎日書道展の審査会員になられたということで展示会が開催中。
先生の姉弟子の先生が、実際に書をその場で書かれるので見に行ったのに トップバッターで見逃してしまったッ! しかし映像ですぐ流してくれたのでなんとか見れた。 デジタルの時代に感謝…。
美しい空間を作るには時間も関係している、 ということが実際に書いている所を見て実感。 勢いよく早く筆を動かす所と、 数秒おいて呼

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観世宗家展

会期:2012年12月27日(木)-2013年1月21日(月)
会場:松屋銀座

能についての知識はゼロの状態で、衣装や能面をみた。
「テル・クモル」という言葉で説明されていた、 面の角度によって表情が変わるという技法に感動。 顔が上向きの時は喜び、下向きの時は哀しみ、顔を左右に降る時は怒り、と パーツの角度や顔にかかる陰影、そして動作で感情を表している。 ひとつの道具から無限の表現が生まれる

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